2012.05.23 [ 信州大自然紀行環境保全研究所飯綱庁舎 ]
飯綱山(北信五岳その2)
飯綱山(飯縄山とも書きます)は、北信五岳の一山として長野市北西に位置する山です。近くの黒姫山や妙高山などとともに、妙高火山群の仲間の火山でもあります。標高1917mで、それほど大きな火山ではありませんが、山の南側から眺めると、成層火山特有のなめらかな裾をひき、盆地を囲む丘陵の縁にどっしりと構える姿は印象的で、さしずめ善光寺平の鎮めといえるような風格をもっています。
これまでの研究では、今から三十数万年前に噴火がはじまり、約15万年前には活動を休止したとされています。活動の歴史が古いので、山の稜線はやや丸みを帯びており、激しさよりもなつかしさを感じさせる火山です。山の北側にあたる戸隠の方から見ると、高デッキや怪無山、大頭(おおつむり)山など、成層火山形成後に出来た溶岩ドームが頭をならべていて、南北で地形がずいぶん異なります。それだけ複雑な噴火史をもっていることの表れです。
下の写真は東側にある飯綱町からみた飯綱山です。飯綱山は、麓の里をうるおす大切な水源の山でもあります。
北信濃は今、あざやかな新緑の季節。土曜、日曜には家族総出で田植えをする光景がいたるところで見られます。
~ よちよちと列をなしたる苗の間に すがたをうつすふるさとの山 ~
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