2024.08.09 [ 計量検定所 ]
計量女子の計量検定所日記「大人の社会科見学~工業技術総合センター~」
こんにちは!夏の暑さ🌞にも負けずフォークリフトを乗り回す計量女子です。
(時々乗ってやらないといざという時に動かなくなるので月2回は動かしている)
フォークリフトが置いてある場所(大型分銅倉庫)は計量検定所のある松本合同庁舎ではなく、松本市野溝西にある長野県工業技術総合センター 環境・情報技術部門の敷地内です。
ここにはフォークリフトを動かすか大型分銅の搬出入でしか来たことがないのでどんな業務をしているのか知りませんでしたが、8月2日に一般向けの見学があったので見せていただくことにしました。
長野県工業技術総合センターは、県内の製造業に対し技術面から支援を行う長野県の行政機関です。
県内にいくつか拠点がありますが、環境・情報技術部門には
・人間生活科学部
・環境技術部
・情報システム部
があり、外部からの依頼による技術支援や共同研究を行っています。
県全体で年間17,000件程度、環境・情報技術部門では年間2,000件程度の依頼や相談があるそうです。
長野県工業技術総合センター(別ウインドウでサイトが開きます。)
人間生活科学部
地域資源製品開発支援センターでは、飲食物や身の回り品、工業製品やWebサイトなど、県内企業製品の価値を高め、お客さんに喜んで買ってもらえるための支援をしています。
地域資源製品開発支援センター(別ウインドウでサイトが開きます。)
同じ商品でも、例えば道の駅で販売するのと都会の高級デパートで販売するのでは「売り方」を変える必要があり、商品のデザインだけでなくマーケティングも支援しているとのことです。
同じ棟の別室では、人体の動きをモーションキャプチャーで解析し、膝サポーターなど身に着ける商品の効果測定や効率的な運動方法に対する支援を行っています。
敷地内の別棟には、AI活用/IoTデバイス事業化・開発センターがあります。
AI活用/IoTデバイス事業化・開発センター(別ウインドウでサイトが開きます。)
平成31年(2019年)3月竣工のこの建物は、県有施設では初めて「ZEB」(Net Zero Energy Buildingの略称)の認証を取得しました。
建物で使用する電気やガスをできるだけ減らして太陽光発電などで自前のエネルギーを作ることで、省エネ+創エネ=115%の一次エネルギー消費量削減を実現しました。
エントランスやロビーには県内産木材が使われており、竣工から5年経った今でも木のいい香りがしました。
人間生活科学部
樹脂の粉末を材料として薄い層に積み重ねていくことで立体造形ができる3Dプリンターです。
こちらは、液体を材料として硬いものや柔らかいもの、色が付いたものを造形できる3Dプリンター。
情報システム部
ここでは、AI技術を製造現場に活用するための研究を行っています。
例えば、最近よく耳にするIoT(Internet of Things、物のインターネット)技術を活用した「センターIoTキット」により、工場の任意の場所に出向かなくても装置の稼働状況を容易に確認することができるようになりました。
また、AIにあらかじめ学習させておくことで、収穫に適した農産物や工業製品の不良品を判別したりすることができるようになるそうです。
(↑学習したAIが「Person(人間)」を判別しているところ)
環境技術部
工場内のエネルギーロスを「見える化」することで、県内企業が温室効果ガス(カーボン)排出量を削減する取り組みを支援しています。
工業技術総合センターは計量検定所と同じ産業労働部所属の行政機関ですが、同じ部でも何をしているかよく知らなかったので(計量女子は文系なので技術系の業務は想像もつかなかった)、今回見せていただいて大変勉強になりました。
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