2010.10.14 [■アレ☆これ☆信州]
Vol107■とく☆とく信州 五郎兵衛用水
長野県の東部にある佐久市の浅科地区は、浅間山を北に望み、広大な田園風景が広がっています。
今回は、「疏水百選」から、この地域の農地を潤している「五郎兵衛用水」をご紹介します。
浅間山を望む
「五郎兵衛用水」は、今から380年ほど前の江戸時代初めに、市川五郎兵衛真親(さねちか)という人が、新田開発のために私財を投じて開削した全長約22kmの水路です。
遠く蓼科山の山中に見つけた湧水を水源として、それを川に落とし、その先の鹿曲(かくま)川から取水し、断崖に水路を切り込み、山にトンネルを堀り抜き、川を掛樋で渡し、浅科の地まで用水を引いてきました。
さらに、その用水を村で最も高いところまで流すために、盛り土をしてその上に用水を流すという工夫もしています。これは「土樋(つちどい)」「築堰(つきせぎ)」と呼ばれ、その長さは1km余りに及んでいます。
今のような土木機械や測量機器のない時代に、当時としては非常に高度な土木技術を用いて、4年以上に渡る大工事を経て1630年頃完成しました。
この「五郎兵衛用水」の開削により、不毛の原野だった土地に広大な新田が拓け、新しい村ができました。その村は、旧浅科村に合併されるまで、「五郎兵衛新田村」と呼ばれました。
現在、この地域で採れる米は「五郎兵衛米」と呼ばれ、その弾力のある食感と甘みから、市場で高い評価を得ています。
つきせぎ
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長野県農地整備課(パソコン用)
疏水名鑑(パソコン用)
☆農林水産省では、「水土里(みどり)の路(みち)疏水百選ウォーキング」と題してウォーキングコースの設定を行っています。
市川五郎兵衛真親ゆかりの地を訪ね、五郎兵衛用水の施設を見学して歩くコースもありますよ。
「五郎兵衛用水ウォーキング」についてはこちら(パソコン用)
【お問合せ先】
長野県農政部農地整備課
TEL:026-235-7240
E-mail:nochi@pref.nagano.lg.jp
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