2012.04.12 [■アレ☆これ☆信州]
Vol177■とく☆とく信州 南木曽ろくろ細工
今回ご紹介する信州の「伝統的工芸品」は、信州南部に位置する木曽郡南木曽(なぎそ)町を主要産地とする「南木曽ろくろ細工」(経済産業大臣指定)です。
「南木曽ろくろ細工」の起源は明らかではありませんが、ただひとつ、蘭村(あららぎむら)(現南木曽町)の歴史を記した「勝野文書」には、18世紀の初頭にはすでに木地師により、名古屋・大阪方面へ出荷していたことが記されており、江戸中期には、白木の挽物が生産されていたことがうかがわれます。
明治中期になると、それまでの手引きろくろに代わり、水車を動力としたろくろが使われるようになり、技術・生産性ともに向上しました。
「手引きろくろ」による製作の実演
昭和20年代には電動ろくろも導入され、生産効率も一層向上しましたが、一方原木の減少などにより現状維持の状態がしばらく続きました。しかし、次第に手造りの良さ、木製品の“味”が次第に見直されるようになり、全国でも有数の産地に成長しました。
一つ一つ手仕事により、丁寧に造り上げられていく
南木曽ろくろ細工の良さは、天然の木目を生かして素朴で暖かい手造りの良さを木製品のすみずみにまで感じさせるところにあります。
このため、充分に選定された天然木それぞれの木質、“木味”等微細な変化に合わせて造るというように、原木の吟味には細心の注意が払われています。
また、南木曽ろくろ細工は木地師自らが、原木の選定・乾燥・ろくろ加工・塗り等の作業から販売までを行っています。
皆さんも南木曽ろくろ細工で造りだされた、木味や手触りに優れたお椀や木地鉢、茶筒などを生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
素朴で暖かい手造りの製品が並ぶ
南木曽ろくろ細工について詳しくはこちら
南木曽町観光協会HP(パソコン用)
信州の伝統的工芸品について詳しくはこちら
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