じょうしょう気流 「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

じょうしょう気流

「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

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上田駅お城口の水車のお色直し


 上田駅お城口を降り立つとまず目に飛び込んでくるのは、木製の大きな水車ではないでしょうか。冬の間は止まっていることも多く、故障かな?と心配していたのですが、春になって元気に動き出しました。
 この水車は、水車の下を流れている枡網用水(ますあみようすい)の水流の力によって回転させています。枡網用水は農業用水なので、農繁期の到来とともに流量が増加したのです。
 かつて電気が引かれる前は、水車は製糸・紡績の工業用動力として使われていました。この場所にも、明治の頃から昭和30年頃まで実際に水車があったそうです。新幹線を契機とした上田駅前再開発のテーマは「歴史と水と緑」であり、水車はこのモニュメントとして平成15年に竣工したものです。産業(蚕業)の証ですね。このごろお色直しを終えたばかりとのことで、ひのきに塗られた茶色が春の日差しによく映えます。(少し前の姿はこちらから)

 水車の構造は下掛式で、道路の地下を流れている用水面の高さに合わせて3段くらい下に設置してあるので、駅からはそれほど大きく見えませんでしたが、近づいてみると、直径8m・幅1mは重厚です。水車の直前でごみを取り除く処理をして、より多く水が流れるような分岐路によって水が供給されます。水量の多いときは速く、少ないときはゆっくりと回りますが、1分間で平均2回転とのことです。近くで見ると、独特のきしむような音が案外とリズミカルだったり、水受け板からしたたり落ちる水がキラキラ光ったりして、童心に返っていつまでも飽きないです。

 閑話休題。上田と言えばやっぱりこの人、真田幸村公と六文銭です。


 また、枡網用水という名前は、江戸中期に取水していた千曲川右岸の取水口の地名(現在の新幹線の上田ハープ橋の北詰付近)に由来するものですが、枡(ます)や網(あみ)という往年の道具の名前は、城下町の歴史の重みや往時の人々の営みを感じさせます。現在の取水口は千曲川左岸の上田農水頭首工(ハープ橋の対岸付近)に移転しており、用水は千曲川の川底下をトンネルで横断した後、泉町水源池から上田駅前を経由し、千曲川とほぼ並行に秋和や塩尻を通って坂城町までの田畑を潤しています。

 回り続ける水車を眺めていたら、一年中、冬でも回っていてほしいなあと思ったR生ですが、一緒にいたおじさんたちの集団も考えていることは同じようで、意気投合して大いに盛り上がりました。その話は別の機会でご紹介したいと思います。ヒントは、このタグが環境課ということです。

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