じょうしょう気流 「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

じょうしょう気流

「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

オオルリシジミ親子観察会に参加しました

 地域政策課のE~COです。1年ぶりの投稿になります。

今回は、去る6月2日に開催されたオオルリシジミ親子観察会について、ご紹介します。オオルリシジミについては、前回のブログをご覧ください


 この観察会は、北御牧のオオルリシジミを守る会が主催しているもので、今年が9回目になるそうです。

会場は、オオルリシジミのサンクチュアリと言われる?シチズンファインテックミヨタ(株)北御牧事業所。こちらでは、敷地内に調整池や水路、草むらがありオオルリシジミを始めとするチョウだけでなく、シオカラトンボ、バッタ、カエルなどもいます。そして、この日は大勢の観察者に驚いたのかヒバリも鳴きながら飛び交っていました。

 さて、梅雨入りしたので天気が心配だったのですが、観察には絶好の薄曇りの天気になりました。日差しが強いと光が反射し、オオルリシジミの色が薄く見えるようになるそうで、特に写真を撮ると顕著になるとのことです。

受付をすると、名札と保護活動を記録した冊子などをいただきました。開会式まで時間があったので、敷地内を散策することにしました。守る会の方によると、9時ごろまではオオルリシジミがあまり飛び回らないので観察しやすいとのことです。

この日の参加者は70名余、親子観察会ではありますが、小さなお子さんと一緒のご家族から年配のご夫婦までと、幅広い年齢の方が参加されていました。また、東御市内だけでなく、横浜、千葉、埼玉から来られた方もいらっしゃいました。

 開会式では、守る会の小山剛会長他のあいさつ続いて、オオルリシジミの研究をされている信州大学山岳科学総合研究所助教江田慧子(こうだけいこ)さんから、東御市の取組は、地域の皆さん、地元の企業、そして行政が一体となって成果を上げており、(江田さんが関わっている)安曇野市でも参考にしているとのお話がありました。

開会式の後は、いよいよオオルリシジミの観察です。10人のグループに分かれて敷地内をめぐりながら守る会の方から説明をしていただきました。私は守る会の小山会長のグループになりました。

 小山会長によると、メスは200個以上の卵を産むが、幼虫の餌となるクララの花の穂の様子を見て産む場所を変えている。そして、自然界では幼虫が共食いしないよう一つの穂に卵を数個産み別の穂に移るが、人工飼育の場合は他に餌がないので20個以上のこともあるとのことです。(左の写真はクララに産卵中の雌。わかりにくいですが、次の写真の丸で囲んだところに卵があります。)

この日の朝、羽化したばかりチョウを見せていただきましたが、人工飼育では羽化する時にさなぎの殻に挟まらないよう水を含ませた「こより」でそっと背をなでることもあるが、自然界では夜露や朝露で水分が調整されているので、何もしなくても羽化できる。人間がやればいろいろと手を掛けなければいけないが、自然は何もしないのにうまく回っているとお話されていました。

クララだけでなく成虫の蜜源となるアカツメグサやハルジオンもなければ生きていけない。ここにはそうした草花があるからオオルリシジミも残っている。でも、こうして保護しているのに、オオルリシジミを採取したり、卵が産み付けられたクララを根こそぎ持って行ってしまう人間がいる。悔しくてたまらないともおっしゃっていました。

 こちらに来る途中、田んぼの畦の草刈りをされている方もおられましたが、畦に残されたクララを見て、地域を挙げてオオルリシジミを守っていることが伝わってきました。(帰り道、そんな様子を写真に収めようと近づくとオオルリシジミが卵を産み付けていました。)

また、翅(はね)の痛んだチョウを見ながら、「きれいな翅に目が行きがちだが、これはこれまで生きてきた勲章なんです。」とおっしゃられていましたが、オオルリシジミを我が子のようにいとおしむ皆さんの気持ちがよく表れた言葉だと思いました。

敷地内を一巡した後は受付に戻り、最初に受け取った名札と引き換えにカンバッジをいただきました。このバッジは前記の江田さんがデザインされたものだそうです。また、江田さんは絵本も書かれており、大学のブックレットと一緒に販売されていました。マルチな才能をお持ちの方のようです。

さて、今回の観察会の様子は、6月15日(土)午前10時30分からabn長野朝日放送の「地球を守ろう!グリーンアクションの中で放映されます!こちらも是非ご覧ください。

なお、観察会は終わりましたが、オオルリシジミは今月半ばまで見られるとのこと。見学の仕方は前回のブログをご覧ください

いろいろと勉強になる観察会でした。守る会の皆さん、会場のシチズンファインテックミヨタ(株)北御牧事業所の皆さん、そして東御市役所の皆さんありがとうございました。

シチズンファインテックミヨタ(株)北御牧事業所はこちら↓↓↓
住所 東御市八重原353
電話 0268-67-1800

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