2013.07.07 [ 職員のみつけた情報コーナー歴史 ]
巨木と伝説が眠る神社~滋野稲荷神社~
地域政策課のHです。
「地域発 元気づくり支援金」をご活用いただいて作成された地域のガイドブックを見ていたら、伝説が伝わるものを祀った神社があるのを発見、興味が湧いたので見に行ってきました。
その神社は、東御市の滋野地区にある「滋野稲荷神社」です。
住宅地の細い路地を入っていくため、探すのに苦労しました。
神社は五穀豊穣とかつて盛んだった養蚕の発展を願って建てられたものだそうですが、この神社の西隣に伝説の伝わるものが納められています。
それが、この「鼻取り地蔵」。
見たところ、普通の大きな石のように見えますが、見ようによってはその姿形は地蔵と見えなくもありません。
この鼻取り地蔵にはこんな伝説があります。
江戸時代の日照りの年、やっと水が入った田んぼをお百姓が牛で代掻きしようとしたところ、牛の鼻取り(牛の鼻先に付けた竹ざおで誘導する役割)をする者がおらず困っていたところ、突然1人の小僧が現れて鼻取りを手伝ってくれた。
おかげで無事に代掻きが済み、お礼に夕飯に誘おうと声をかけたところ、返事はなく、そこには一抱えもある大きな石があるのみだったという。
お百姓はこれは地蔵様の化身だと村の入口にあるお堂に安置し、ねんごろに供養したとさ・・・
現在では、毎年7月23日にお地蔵様のお祭りをして雨乞いを祈願しているとのことで、その鼻取り地蔵は別名「雨乞い地蔵」ともいわれているそうです。
今年は空梅雨で東御市のため池も空になる寸前で農作物への影響が懸念されましたが、ここ数日の雨で一息つけたようです。こうしたお地蔵様が守ってくれているのかもしれませんね。
ところで、この神社にはもう一つ特徴的なものがあります。
それは市の天然記念物にも指定されている皀莢(さいかち)の大木で樹齢800年にもなり、この神社のご神木となっています。
この木は秋に平たい種子が入った30cmほどの鞘を付けますが、この鞘にはサポニンが含まれ石鹸代わりになるようです。
所在地:長野県東御市滋野稲荷乙3034
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