2013.07.18 [ 職員のみつけた情報コーナー歴史 ]
霊泉寺温泉の謎-開かずの門-
釣りバカONOちゃんです。
以前、内村川の釣りの記事を書いたときに「霊泉寺温泉」という看板があって一度入ってみたいと思って、思い立って行ってきました。
上田市の温泉としては別所温泉と鹿教湯温泉が有名ですが、この「霊泉寺温泉」、次のような謂れがあります。
その昔、平維茂が独鈷山に鹿狩りに出かけた際に突如、美女が現れ、酒の振る舞いを受けた。酒のせいで、ついうたたねをしたが、その夢の中で白山大権現が現れて「この女は鬼女である」といわれ、維茂が目を覚ますと、まさに鬼女が襲いかかろうとしていた。
なんとか維茂はこれに応戦し、鬼女を討ち取ったが、体力の消耗が激しく難儀しているところ、不思議な音楽が流れ、近寄ってみると温泉が湧き出ているのでこれに浸かるとその疲れが一気に抜け体力が回復した。
そこで、維茂はこの地に白山神社を建立したが、その後、この寺の僧が浴場を作り、住民にも入浴させたところ、その効能が素晴らしく、不治の病も治ったということで、お寺を「金剛山霊泉寺」とした・・・
甘い言葉には気をつけろということかもしれませんが、とても由緒ある名泉なのです。
宿は10軒ほどでしょうか、秘湯という雰囲気も漂う、情緒あふれる温泉地です。
その伝説のお寺を覗いてみると、苔生した、歴史を感じさせる立派なお寺です。
このお寺の入口にはこんな切り株が。
「霊泉寺大欅」といって何でも樹齢700年を超えるケヤキの木で、目の高さの太さで9.4mあり、高さが35mもあるこの地域では最大のものだったそうですが、平成21年に枯れて倒木したため、現在は切り株のみが残っています。
この切り株を眺めていると隣奥に不思議な門が建っているのが目に留まりました。
よく見ると、古い門の外側に比較的新しい門というかカバーがしてあるように見えますね。
この門、「不開門(開かずの門)」といって、ここにも次のような曰因縁が・・・
正和4年繁長の布金により建立された仏殿の天井に絵師慶書記の筆による龍の画があり、それが夜な夜な前の門を出て、雲霧を起こし荒れるので、画龍の天板一枚を外し、門を閉め何人の通行をも禁じ、開かずの門としたが、それ以来一度も開けられたことがないという・・・
確かに門には斜め十字に木が打ち付けられ、開かないようにしてあります。
お寺も一度焼けてしまったようですが、この門だけは残ったようで、こうした話を聞くと残るべくして残ったのかと思ってしまいますよね。
いろいろな謎めいた霊泉寺温泉、なんとあの文豪の武者小路実篤が逗留の地としてこよなく愛したとのこと。逗留すると、もっと色々な不思議が分かるかもしれません。
そんな霊泉寺温泉で7月20日(土)に霊泉寺温泉の夏祭り「クリーンフェスタ in Reisenji.2013」が開催されます!
野外ライブやマーケット、イワナのつかみ取りなど多彩なイベント満載!ご当地カレーも振る舞われますよ。ぜひご参加を!!
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