2010.10.28 [■アレ☆これ☆信州]
Vol109■とく☆とく信州 気ままに街あるき~その3~
気ままに街あるき~その3~
長野県の最北部に位置する飯山市。世界的な豪雪地帯の一つとして知られ、長野県スキー発祥の地でもあります。市街地には数多くのお寺や神社があり、仏壇店が軒を連ね、その風情ある町並みから「雪国の小京都」と呼ばれているんですよ。
今回は、“寺の町”飯山を歩いて巡る「スタンプオリエンテーリング」に行ってきました!
飯山駅前にある観光案内処
「スタンプオリエンテーリング」は、市内の寺社等20数か所に置かれたオリジナルスタンプを専用台紙に10か所以上集めると、記念に「極楽浄土ハッピーパスポート」がもらえるという企画。
JR飯山駅前の「観光案内処」で台紙(200円)と地図を入手して、歩くコースを確認したら、さあ出発!
最初に訪れたのは、「真宗寺(しんしゅうじ)」。文豪島崎藤村の小説「破戒」に登場する「蓮華寺」のモデルとなったお寺で、かつて藤村もたびたび訪れたとか。
お寺の建物は近代的なものになっていますが、敷地内には「破戒」の第一章を刻んだ文学碑があり、当時を偲ぶことができます。
真宗寺にある「破戒」の文学碑
次に「蓮證寺(れんしょうじ)」に立ち寄り、続いて茅葺き屋根の山門が見事な「西敬寺(さいきょうじ)」へ。
ここから緩やかな上り坂をしばらく歩いていくと、一段小高い丘の上に、茅葺き屋根の建物が見えてきました。「正受庵(しょうじゅあん)」です。
正受庵は、松代藩主真田信之の子と伝えられる「恵端禅師(えたんぜんじ)」(別称:正受老人)が、江戸時代前期の寛文6年(1666年)に建立したもの。恵端禅師は大変徳の高い僧だったので、あの「水戸黄門」で有名な水戸光圀公がたびたび水戸へ迎えようとしたそうですが、名利を求めない恵端禅師はそれに応じることなく、飯山の地で80歳の長寿を全うしたのだとか。
正受庵の山門
正受庵本堂
木々に囲まれ、静けさの中に凛とたたずむ正受庵の姿には、そこを訪れる人の心に平穏をもたらしてくれるような、そんな力さえ感じました。
正受庵からは、「寺めぐり遊歩道」と名付けられた小道が整備されているので、そこを通って次のお寺へ向かうことにしました。車道を歩かなくてよいので、安全でのどかな雰囲気が楽しめますが、冬期間は雪のため通行できませんのでご注意を。
「寺めぐり遊歩道」には所々に案内板があって、わかりやすい。
次に訪れたのは、歴代飯山藩主、松平・本田両氏の菩提寺「忠恩寺(ちゅうおんじ)」。さすがに威風堂々としたお寺です。
そのすぐ隣、苔むした庭園と山門のもみじが見事な「称念寺(しょうねんじ)」を見て、さらに隣の「妙専寺(みょうせんじ)」へ。
日本にスキーが伝わった際、このお寺の第17世住職「市川達譲(いちかわたつじょう)」が、新潟県越後高田で「レルヒ少佐」から一本杖スキーの技術を習得して飯山に伝えたのが、長野県でのスキーの始まりなんですよ。明治45年(1912年)のことです。
境内には、一本杖を手にした市川達譲翁の像が立っています。
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