南信州お散歩日和 南信州は、広い長野県の南端に位置しています。やわらかい方言が使われ、人も土地柄も温かく穏やかな当地域には、 各所に温泉があり、賑やかなお祭りもたくさんあります。 この地域ならではの魅力を職員がお伝えしていきますので、 南信州にどうぞおいでなんしょ!【写真:阿南町平石農場のひまわり】

南信州お散歩日和

南信州は、広い長野県の南端に位置しています。やわらかい方言が使われ、人も土地柄も温かく穏やかな当地域には、 各所に温泉があり、賑やかなお祭りもたくさんあります。 この地域ならではの魅力を職員がお伝えしていきますので、 南信州にどうぞおいでなんしょ!【写真:阿南町平石農場のひまわり】

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新旧花火の競演~県選択無形民俗文化財:深見の祇園祭~

総務管理課のTです。

皆さんは、阿南町東條にある深見池をご存知でしょうか。

大下条小学校の北東に位置する周囲約700mの伊那谷唯一の天然湖です。

この池で毎年7月の第4土曜日に行われるのが「深見の祇園祭」です。

池の北東側の丘の上にある諏訪神社の境内に祭られる島津社の御神体を神輿で担ぎ出し、池に浮かべた筏舟の上で厄払いが行われます。祇園囃子に合わせて花火の閃光が湖面を染める中で神事が進められます。

花火が水面に映える美しい祭りとして、知る人ぞ知る存在です。

この津島社は、江戸時代の天保7年(1835年)に、はやり病を鎮めるために尾張の津島神社より分霊を迎えたことが始まりとされています。

そもそも、祇園祭というのは京都・八坂神社の祭典ですが、平安時代にはやり病が発生した時にそれを鎮めるために行われた御霊会が起源とされますが、島津神社の「尾張の津島祭り」は祇園祭りの地方版ともいわれ、豪華な舟を浮かべて管弦の楽などを奉でながら歌舞・祭儀などの疫病送りが行われます。「深見の祇園祭」は、これらの流れをくむもので、これから推察するに約180年もの間受け継がれてきた祭事で、県の選択無形民俗文化財にも選定されいます。

筆者も、前から「一度は観たい。」と思っていましたが、これまでその機会がなく、今回、7月22日(土)に、思い立って出かけてきました。

18時前に到着しましたが、すでに多くの方々が場所取りをしていました。

観覧スペースを確保し、始まるのを待ちます。

 

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写真中央の木立が諏訪神社と島津社の境内

阿南町は何度も訪問していますが、この池を訪れる初めてです。すり鉢状の地形の底が池になっていて、急斜面の多い土地柄に、このような池があること自体、どことなく神聖な雰囲気があります。

6時15分ごろ、社の方角からお囃子が響き始め、島津社が池まで担ぎ出されてきました。

筏舟に移され、神事が進みます。

 

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あたりが薄暗くなり、いよいよ花火の開演です。

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地域住民の皆さんが願をかけたかけた花火や地元企業の皆さんの協力による花火が次々に打ち上げられます。

そのほとんどが、スターマインで、すり鉢状の地形もあって、音がこだまし、大迫力の連続でした。

音楽とシンクロした最新鋭の花火も華麗です。

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神事の執り行われる筏舟も、花火に包まれました。

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水面に花火が映り込み、美しさは倍増です。

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時折、対岸から観客席へ向けて流れ星(?)のような仕掛け花火も織り交ぜられます。

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圧巻は、それほど大きいとは言えない池にも拘らず、水上スターマインが登場。最後のフィナーレは言葉を失う程の美しさと迫力でした。

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池での花火打ち上げの次は、社で行われる大三国です。

会場となる境内で、神事が終了するのを待ちます。

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地元の中学生がお囃子の担い手として参加していました。民俗芸能を継承する上で大切な取り組みです。

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10時半を過ぎて、いよいよクライマックスです。

大三国の周りに仕込まれた仕掛け花火に点火されると、一気に熱気に包まれ、氏子の若者たちが大三国の周りを火の粉を浴びながら走り回り「オイサッ、オイサッ・・・」の掛け声をあげて気負います。

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次々と仕掛けに火が付き、境内は火の粉と爆音に包まれます。

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最後に、大三国に点火されると、熱気は最高潮。観客も一緒に「オイサッ、オイサッ・・・」の大合唱が、境内に響き渡りました。

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すべてが終了したのは、23時過ぎ。約5時間ほどの観覧でしたが、充実の時間を過ごすことができました。

帰り際に、偶然耳にした男子高校生たちの会話をご紹介します。3年生でしょうか。

A「この祭り、ヤバすぎでしょ!」

B「おまえ、本当に来年やるの?」

C「やるにきまってるじゃん。」

こうして、新たな世代に受け継がれていくのだと改めて納得です。

 

南信州には、これらの伝統芸能やお祭りが数多く残されており、貴重な地域の宝です。

特に夏の民俗芸能やお祭りはこれからが本番です。皆さんも足を運び、体感してみてはいかがでしょうか。

 

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