森林学習展示館の「m」です。
森林学習展示館の活動には、一般の方々を対象に実習を通じて森林の見方や管理の方法、安全作業の基本を身につけることを目標にした林業作業体験講座があります。
1年を通じて学ぶ講座で、今回は「下刈」を体験しました。
「下刈」といえば、炎天下の植林地で灌木・雑草をひたすら刈り払う?あの過酷な作業です。
ということで、受講者の皆さんはいつもにも増して気合を入れて参集しましたが、すぐに作業とはなりません。
先ずは、「下刈」とは何のためにするのかの学習。長野県林業士の講師から下刈りの目的と方法、作業のコツなどを丁寧に教えて頂きました。
内容を少し紹介すると…、「下刈りは植栽した苗木の生育が他の植生に妨げられるのを防ぐために、周囲を刈払うこと。だから、刈り払う植物がある一方、わざわざ刈る必要のない植物もある。」そうです。
ということは、植栽木以外の灌木・雑草を全て一様に刈るのではなく、草木の種類を見分けながら将来の姿を想像し、刈るか・残すかを判断する高度な技術が求められます。そういえば、かの有名な方も「雑草という草は無い。」と仰っていましたね。草木の名前を覚えないといけません。
そして、今回は大鎌で刈り払う方法を選択しました。
大鎌は簡単に言えば、柄の長い鎌。上の写真にある草刈り用の鎌と比べるとその大きさがわかります。
鎌は刃物として切れなければ価値がないので、まずは、刃物が機能するように研ぎの実習です。
山で使う刃物はどうあるべきかを教わり、午後の作業がはかどる様に研磨しました。
そして、いよいよ刈り払い。昨年度の作業体験受講者の皆さんがカラマツを植栽した現場です。
林業士から作業上の注意事項や鎌の取り扱い、草木の種類を教わり、
安全な距離を確保して、草木の種類を見分けつつ、慎重に作業しました。
最後に、きょう一日の振り返り。暑い中での屋外作業でしたが、全員の無事を確認して解散となりました。
林業作業体験は、毎月1回の開催。今後は、スマホを使った森林測量や、チェーンソー特別教育では行わない立木の伐採や搬出を計画しています。これからさらに面白くなりそう…。
乞うご期待!
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