2015.05.15 [ 飯田合庁だより ]
ヒナを拾わないで!
林務課です。
例年、ちょうど今頃の春先から夏にかけて、
「○○のヒナを拾ったんだけどどうしたらいいでしょうか?」
といったお問い合わせをよくいただきます。
野鳥のヒナは頻繁に目にするものではないですし、もこもこしていてとてもかわいいので、つい助けてあげたくなってしまいます。
でも、彼らは野生動物です。いつも自分たちの力だけで生きています。まだ自力でうまく飛べないヒナの近くには親鳥がいて、世話をしています。
ヒナが地面に落ちているのは、たいていが巣から飛び出す段階ではうまく飛べずに落ちてしまうためですが、親鳥による誘導と訓練で、やがてひとり立ちしていきます。私たちには、飛び方や自然界の危険を教えてあげることはできません。
なので、もしヒナを見つけても、捕まえてしまうのはもちろん、必要以上に近寄ったりせずに、遠くから見守ってあげてください。人が近くにいると親鳥が警戒して戻ってこなくなってしまいます。そっとしてあげるのがヒナにとって一番よい方法なのです。
親鳥とはぐれたヒナはピーピー鳴いてかわいそうですが、手を出さずに無事を祈ってあげましょう
Q&A
もしヒナを見つけたら?
→そのままそっとしておいてあげてください。親鳥が近くにいてお世話をしています。
道路の上や人が歩くところなど、危ない場所にいたら?
→近くに巣が見つかればそこに戻してあげてください。見つからない、または届かない場合は近くの茂みや植え込みの中においてあげてください。親鳥はヒナが移動していてもヒナの声で気づくことができるでしょう。
ヒナの状態が明らかにおかしいときは?
→自然の中ではケガや病気も自然の一部ですので、かわいそうなようですが必要以上に手を出さないようにしましょう。茂みに隠してあげるか、巣が近くにあれば戻してあげるのも良いかと思います。自然ではなく人為による悪い影響があって放っておけない場合は、近くの安全な場所に移動させるか、地方事務所林務課へご連絡ください。また、ヒナに限らず野鳥が大量死している場合は鳥インフルエンザ等の感染症の可能性もありますので、決して素手で触らずに、地方事務所林務課へご連絡ください。
ヒナを育てることはできないの?
→エサをあげ続ければ育てられないこともないかもしれませんが、親鳥から生き方を教えてもらわなかったヒナは自然の中では生きていけなくなってしまいます。また、野鳥を許可なく捕まえたり、飼うことは法律によって禁止されていますし、普通のヒナを県が救護することもできません。
【担当部署】
下伊那地方事務所林務課林務係 電話:(直通)0265-53-0423
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南信州地域振興局 総務管理課
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