2017.03.31 [ 南信州の伝統・文化・史跡 ]
~大河内シカオイ行事~南信州民俗芸能【2017春】
こんにちは。地域政策課のHTです。
今回は3月30日に開催されました国選択無形民俗文化財「大河内シカオイ行事」を天龍村大河内の池大神社へ鑑賞に行ってきました。
これは鳥獣の被害や天災を免れて豊作を祈願するお祭りです。自分としては、わらで作ったシカをどのように仕留めるのだろうか楽しみに向かいました。
会場に到着すると、雪が残り、天候も曇りと想像より寒い陽気でしたが、観客も多く、これから祭典が始まるところでした。
わらで作ったシカは雌と雄の2頭あり、準備の段階で、腹には和紙で包んだゴフ(小豆飯と餅)が入れられました。
いよいよ拝殿で祭典が始まりました。本殿の扉が「ゴゴッ」と開く音は聞こえましたが、私からは遠く中が暗くて見えませんでしたが、気持ちが盛り上がります。本殿には、宮人たちがうやうやしくゴフなど供物が運び込まれ、宮人の一人が「順の舞」を奉納しました。本殿前では、優雅な舞を一目見ようと観客が押し寄せました。
神事が終わると拝殿の供物が神社内で供えられましたが、その一部が観客にも配られ、なんと幸運な事に私も供物をいただくことが出来ました。今年はご利益がある!やった~(^0^)/。
次にシカオイ行事となりました。長老の宮人が狩人役、若い宮人二人が勢子(シカを探して追い出す)役です。この勢子役の一人は、昨年、地域政策課で一緒に働いていたIさん。1月の例祭で見事な舞を演じた記憶が思い出されます。狩人が勢子に二手に分かれて鹿の形跡を探すよう指示します。狩人と勢子の会話が「早く帰って来いよ。若い者は真面目だからな。」などコミカルな感じで観客の笑いを誘っていました。
頃合い見計らって「出たぞう」と勢子が叫ぶと、狩人がわらで作ったシカに向かって弓矢を放ちました。次の瞬間、子どもたちがシカを捕まえ、腹の中からゴフを取り出していました。
次に、「オクヨウ」と言われる境内の石垣の上から沢山の餅やお菓子が振る舞われ、観客も大賑わいでした。この後、神送りと祭典は続きますが、寒さが一段と厳しくなってきたため、残念ですがここで私たちの鑑賞は終了としました。
次回の「大河内シカオイ行事」は平成30年4月18日(水)開催予定です。また、南信州では、4月8日(土)、9日(日)に『瑠璃寺の獅子舞(高森町)』や『黒田人形芝居奉納定期公演(飯田市)』が予定されています。是非皆さんも南信州へお越しください。
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