2015.07.24 [山岳ガイド(池田町) 赤田幸久さん]
実際の山で考え、判断してやり遂げることに醍醐味がある
乗鞍での雷鳥調査(2015.6.7)
- ガイド、といってもいろいろな仕事がありますね。
加えて、後進の育成も考えていきたいです。組合にも若い人が入ってきているので面倒をみていきたいですし、山岳総合センターの使命としても若い人たちを育てることには力を入れたいと思っています。あとは個人的に、キノコの世界に興味があるので、もっと勉強したいですね。
- キノコ?以前から植物に興味があったんですか?
乗鞍で見つけたベニテングダケ
そういうわけではないのですが、山の恵みを味わうことは日本の土着の文化というか古くから普通にあるものなので、大切にしたいと思っています。日本の山の文化は、明治時代にヨーロッパのアルピニズムが入ってきて、技術も道具も海外のものが主流になっています。しかし、日本にも昔から知識や技術を持っているマタギのような人たちがいる。食料の現地調達の方法など、もっと深く広く知りたいことがたくさんあります。
- では、キノコ博士を目指して。
以前は高所登山やクライミングに興味があったので、いつか再燃するかもしれませんが、今はキノコですね。まずは食べられるキノコを見分けられるようにならないといけないのですが、まだまだ昔からやっている人にはかないません。いずれは保健所からキノコ相談員の任命を受けるくらいにはなりたいです。
「継続して勉強しないとスキルアップできないどころか、ダウンしてしまう」と話す赤田さん。さまざまな活動をしながらも、資格の取得や更新などを行うなど、学びを欠かすことはありません。これから向かう南極で、そして戻ってきてから向かうであろう北アルプスで、どんなものを見て、何を伝えてくれるのか、とても楽しみです。
PROFILE
1967年、長野県北安曇郡池田町生まれ。大学卒業後にクライミングを始め、本格的に山の活動を開始。有明登山案内人組合、北アルプス南部地区遭対協などに所属し、県山岳総合センターで講師も務める。日本山岳協会山岳指導員、日本赤十字社救急法救急員・指導員、きのこ検定2級など数々の資格も。第57次南極地域観測隊員として2015年11月には、南極へ出発予定。
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