※2023年11月更新
くるみは良質のたんぱく質、脂肪を多く含み、ビタミンB1、カルシウム、リンなども豊富な栄養食品です。欧米では「貴族の美容食」とも呼ばれ、人類が食用にしていた最古の木の実であるともいわれます。
令和元年(2019年)の生産量は長野県が69.0tで全国1位です。
県下全域で栽培されていますが、特に東御市は一大産地の「日本一のくるみの里」です。
国産くるみの約8割が生産されている長野県のメイン品種が”シナノグルミ”。多くが東信州で栽培され、中でも東御市は120人ほどの生産者がいる一大産地となっています。
古来より日本には、オニグルミやヒメグルミなどが自生し食されていましたが、実はそのルーツは全く別。遡ること江戸時代、中国からテウチグルミ(カシグルミ)が伝わり、全国で栽培が試みられました。日当たりが良く、少雨で水はけが良い土が合い、この地でくるみの産地としての歩みが始まります。
明治に入り、軽井沢へ避暑に訪れた欧米人が持ってきたのがペルシャグルミでした。地元の人々は、この品種の栽培も試しはじめ、大陸から伝来した2種類のくるみがこの地で出会うことに。そして自然交配が行われ、シナノグルミが誕生したのです。
くるみは6月頃に緑色の実ができ、秋に入り実が熟してくると外果皮が裂開し、中からくるみの殻が顔をのぞかせます。実を木から落とし、拾って青い外果皮を剥いたくるみは洗浄作業へまわります。東御市内にはくるみのコイン洗浄機が4ヶ所設置されていて、誰でも利用できるそうです。洗ったくるみは3週間ほど天日干し、実の隔壁がパキッと折れるようになったらいよいよ出荷となります。
【根拠データ】
令和2年特産果樹生産動態等調査(農林水産省)
【問い合わせ先】
農政部 園芸畜産課
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