2012.02.16 [■アレ☆これ☆信州]
Vol171■とく☆とく信州 飯山仏壇
信州の「伝統的工芸品」のご紹介の第2回は、信州最北部の飯山市を主要産地とする「飯山仏壇」(経済産業大臣指定)です。
市の中心部に数多くのお寺が立ち並び、「寺のまち」と呼ばれる飯山市。この地で仏壇作りが始まったのは、17世紀の後半と言われています。
「飯山仏壇」が発達したのには、
・仏教信仰の厚い土地柄だった
・地元に原材料となる良質な木材があった
・漆塗りに最適な気候条件だった
・時の為政者が産業振興策の一つとした
など、様々な要因が考えられますが、長年に渡って培われてきた伝統の技は、現代の職人達に脈々と受け継がれています。
「飯山仏壇」の特徴をいくつかご紹介しましょう。
■「木地」には、杉、朴、桂などが使用され、「本組み」という手法で組み立てられます。「本組み」とは、後に分解・再組立が可能な手法で、古くなった仏壇を分解し、きれいにして新品のように蘇らせることが可能です。
■仏壇の中心部「宮殿(くうでん)」は、飯山仏壇独特の「肘木(ちゅうぎ)組物」という技法で作られます。この技法も、分解・再組立が可能なものとなっています。
■仏壇の上部にある長押(なげし)は、弓形の「弓長押」となっています。これは、飯山仏壇独特の技法で作られた宮殿がよく見えるようにとの配慮から考案されたものです。
伝統的な技術・技法で作られた「飯山仏壇」は一般的に高価ですが、最近では住宅事情の変化に即した小型で比較的求めやすい価格の製品も作られています。
JR飯山駅から徒歩10分ほどのところにある愛宕(あたご)町「雁木通り」は、仏壇店が軒を連ね、「仏壇通り」とも呼ばれています。飯山を訪れたら、ぜひお店に立ち寄って、伝統の「飯山仏壇」をご覧になってみてください。
飯山仏壇について詳しくはこちら
飯山仏壇事業協同組合HP(パソコン用)
☆あわせてこちらもご覧ください。 週刊信州Vol.109とく☆とく信州「気ままに街あるき~その3~飯山市『寺の町』散策」(パソコン・携帯兼用)
信州の伝統的工芸品について詳しくはこちら
長野県ものづくり振興課HP(パソコン用)
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