い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

い~な 上伊那

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子ども、若者たちに寄り添う~長野県立こころの医療センター駒ヶ根の取組~

どすこい太郎です。
本日は福祉の現状とこれからについて、長野県立こころの医療センター駒ヶ根の原田副院長兼子どものこころ診療センター長にインタビューしました。
記事内では、原田先生を「原」、筆者(どすこい太郎)を「ど」と表記しています。


長野県立こころの医療センター駒ヶ根(駒ヶ根市)について
昭和31年に県立駒ヶ根病院として設立され、以来60年以上にわたり長野県唯一の県立精神科単科病院として子どもから大人まで幅広いニーズに応える長野県の精神科医療における中核病院を担う。詳細な内容はホームページでご覧になれます
(https://kokokoma-hosp.or.jp/)。

 


1 子ども(児童)を含めた福祉の現状について
 障害者は1,000万人を超え(※1)、ひきこもりは推計146万人(※2)、不登校の小中学生は約34.6万人(※3)となり極めて深刻な状況です。
さらに、今後こども家庭庁が推進する5歳児健診(※4)の広がりにより、発達障害(神経発達症)に関する注目は一層高まるものと見込まれますが、児童福祉の現状や今後の動向について教えてください。

 発達障害(現在の名称は神経発達症)が、診察に当たり子どもの障害について注目される方が増えている傾向を感じており、5歳児健診の実施が広まれば受診を希望される方は一層増えるものと考えています。
診察の中で、以前より発達障害を含む支援を必要とする子どもたちは増加していると感じており、学校や社会などの余力がなくなりつつあり、現行の教育制度、社会制度から弾かれ、1度レールから外れるとなかなか戻ることができない状況を懸念しています。

現状では義務教育である小中学校ではある程度セーフティネットとして教育機関や行政機関の支援が行われていますが、中学校卒業後から支援が受けにくくなるなど、現状では子どもだけでなく若者や大人についても支援が不足している状況です。

 子どもだけでなく、若者や大人についても支援が必要ということですが、ひきこもりや境界知能(※5)に対する支援など、若者や大人への支援とはどういったものが考えられるでしょうか。

 現状では障害年金と就労系障害福祉サービス(※6)の2つが挙げられますが、1かゼロか、制度を利用するかしないかではなく、例えば、働ける部分を生かしながら障害年金を半額でも受けることで生活水準を保つ、といった弾力的な運用が理想的と考えます。
そのほか、障害といっても千差万別なのでそれぞれの特性に合わせたアドバイスができるジョブコーチなども今後広まればよいのではないでしょうか。

【原田 謙(はらだ ゆずる)先生】

2 経営上の課題について
 子どもを含めた福祉の現状についてお伺いしましたが、今後も福祉医療を継続して提供していく上で懸念する点、例えば、病院経営上の課題などありますでしょうか。

 県立病院機構全体で赤字経営となっています。
長野県には周囲に医療資源の少ない阿南病院や新生児医療の砦とも言えるこども病院など採算だけで測れない病院もあります。

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