こんにちは。上伊那農業農村支援センターのちっぷ(*^^*)です。
仕事柄、上伊那の農家さんや、ほ場を巡回する機会が多いのですが、この時期、たわわに実をつけた柿の木をよく目にします。上伊那地方では、柿は昔から一番身近な果物だったようで、「掻き取る」に通じる縁起物とされて、齢を固め長寿を願う「お正月の歯固め」に食べた…とか、小さな柿も割り柿といって、皮をむかずにそのまま四つ割りにして干して利用した…という話を以前に農家の方から聞いたことがあります。
私の家でもお正月には、「豆でくりくり掻き取る」と言いながら、家族そろって、豆、栗と一緒に自家製の干し柿(硬くて真っ黒でした💦)を食べていました。
干し柿を作る農家の軒先には、皮を剥いて吊るした柿が、ずらりと並ぶ「柿すだれ」が見られます。お日様に照らされてオレンジ色に輝く様子は、どこか温かさも感じられてほっこりする初冬の風物詩ですね。
そんなある日、「あんぽ柿の作業が始まったらしいよ!」と先輩から情報をいただきました!「あんぽ柿」は干し柿の一種ですが、通常の干し柿に比べて水分が多く、滑らかな食感で、自然の甘みがぎゅう~っと詰まった上品な味わいが特徴です。ブランド化されている「市田柿」はあまりに有名ですが、「駒ヶ根あんぽ柿」も最近話題のセミドライフルーツの代表格です。
さっそくJA上伊那駒ヶ根東支所構内にある集荷場と作業場で「竜東あんぽ柿研究会」の皆さんにお話を聞いてきました!
駒ヶ根市の竜東地区では、もともと平柿の木が多かったそうですが、平成28年から遊休荒廃地となっていた桑畑を利用して「平核無柿(ひらたねなしがき)」の栽培を開始。地域の活性化をはかり、新たな特産品を作ろうという取組が始まりました。長い日照時間と豊かな土壌で育った「平核無柿」は、糖度が高く、甘味料・着色料等無添加の「駒ヶ根あんぽ柿」として商品化されました!
では、集荷から加工までの作業の流れをご紹介します。
朝の7時頃から原料となる柿が、農家からJAの集荷場に集まってきます。まず、大きさ(重さ)によって選別作業が始まります。
②ひとつひとつを手作業で、ほぞや汚れ・キズなどを丁寧に取り除き、
③トレーに並べ、乾燥機にかけて一週間!あんぽ柿が出来上がります。
④重さを量りながらパッケージに詰めて
⑤「駒ヶ根あんぽ柿」となって出荷されていきます!
このシンプルな加工工程からもわかる通り、着色料、保存料、化学調味料等の合成添加物は一切使用していません!! 冷凍保存しておくと1年間おいしく食べることができるそうです。
このブログへの取材依頼や情報提供、ご意見・ご要望はこちら
上伊那地域振興局 総務管理課
TEL:0265-76-6800
FAX:0265-76-6804