2014.11.13 [ 歴史・祭・暮らし ]
天狗と獅子による奇祭「天狗まつり」!!
秋晴れに恵まれた10月半ばの19日、辰野町北大出の神明神社で天狗と獅子による奇祭「天狗祭り」が行われました。
大きなのぼり旗が掲げられた鳥居をくぐると、両脇を提灯で飾られた傾斜のきつい石段が現れます。
大きな木々で光が遮られた石段を家族連れや地域の方たちが神社に向かって登っています。子どもたちのはしゃぐ声がお祭り気分を高めてくれます。
境内には天狗祭りをみようと大勢の観衆が詰めかけています。大きなカメラを手にする人や子どもたちが多いことに驚きました。
やがて、境内には氏子らに担がれた青竹で造られた船が登場し、中からは四匹の獅子が姿を表します。その後、一匹の天狗が現れます。
酒に酔ったようにふらふらしながら「ホーホー」と奇声を発しながら境内やその周辺を動き回ります。斜面や舞台を飛び降りたり、転げたりしながら観衆を追いまわし、ときには子どもを船に連れさってしまったりします。
天狗は、一番天狗から三番天狗まで順に現われ、番手があとになるほど気性が荒くなり、船から飛び降りる天狗は迫力満点です。
一方、獅子たちは船のまわりに居座り、天狗が近づくと追い払うような動きをしています。
天狗が去ったあとは、獅子たちの周りに幼児を抱えた大人や子どもたちが集まります。獅子に頭を噛んでもらうと健やかに育つといわれ、子どもたちの頭を噛んでもらうためです。怖がって泣く子もいれば、自ら進んで頭を噛んでもらう子もいます。
※「神明神社の天狗祭り」 上伊那たずねある記(JA上伊那)より
「昔、獅子が船でやってきて、上陸しようと天狗に相談したがなかなか話がつかない。三番天狗でようやく話がまとまり獅子はめでたく上陸できた」という言い伝えをこの祭りは表わしているという。(辰野町無形民俗文化財)
この祭りは、毎年10月第3日曜日に辰野町北大出の山の中腹に鎮座する神明神社で開催されます。
境内には大勢の子どもたちが詰めかけて賑わってる光景が印象的でした。子どもたちにも人気の祭ですね。
皆さんも来年はぜひ訪れてみてください。(商工観光課)
このブログへの取材依頼や情報提供、ご意見・ご要望はこちら
上伊那地域振興局 総務管理課
TEL:0265-76-6800
FAX:0265-76-6804