2016.10.12 [ 歴史・祭・暮らし ]
~不死清水(しんずらしみず)~
こんにちは。
先日、『南箕輪村誌 上巻』を読んでいたところ、こんなタイトルの昔話が載っていました。
『不死清水(しんずらしみず)』
不死と書いて「しんずら」?
どんな話かと思って読んでみます。
要約するとこんなストーリーです。
昔、ある長者が、街道を通るたび、
とある坂の下に湧き出している清水を飲んで旅の疲れを癒すのを楽しみにしていました。
幾年か後、長者は病になり、臨終も近いと思われたとき、
供の者に「あの坂の水を汲んできてくれないか」と頼みました。
供の者は、病人があまりに弱っているので、
遠い道のりを水汲みに行ってきても間に合うまいと思いましたが、
たっての頼みでもあるので、急いで汲みに出かけました。
坂の下の水を汲み、「もう死んずら(もう死んでしまっただろうか)」
「もう死んずら」と気にかけながら急いで帰ると、
病人はまだ息があり、水を飲ませると生気を取り戻し、
やがて病気も治って、達者で長生きしたとのことです。
それ以来、村人はその清水を「しんずら清水」と呼び、
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