じょうしょう気流 「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

じょうしょう気流

「上小(じょうしょう)地域」と聞いて、みなさんは長野県のどの地域を思い浮かべますか?「上小地域」は、上田市、東御市、小県郡長和町、青木村の2市1町1村からなり、群馬県の西側に接する地域です。「上小」には自然、歴史、文化、おいしい農産物など、さまざまな魅力がありますが、それらを上田合同庁舎の職員の目で見て綴り、皆さんにご紹介してまいります。

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豊かな環境づくり上小地域会議

環境課のR生です。
 平成25年6月20日(木)に、豊かな環境づくり上小地域会議の総会と環境学習会が開催されました。
 この会議は、自然と人とが共生し、環境負荷の少ない郷土を築くため、地域住民の皆さん・事業者・行政が連携して環境保全活動に取り組む推進母体で、現在66団体が参加しています。
 総会では、菅平・真田地区での緑化活動に長年貢献されている「NPO法人菅平しあわせ村真田さくら会」が表彰されました。この会は、これまで1,500本もの桜を国道406号や144号沿いに植樹し、オーナー制度も取り入れています。

 「桜は上田市の花であり、菅平ゆかりのラグビーの日本代表のエンブレムにも使われている。今後も続けていきたい。標高差があるので、風薫る季節にも満開の桜が見られます。」のことで、来年に向けて新たな楽しみができました。

 その後の環境学習会では、会議の会長で信州大学名誉教授の中本信忠先生に、「持続可能社会での豊かな環境と応用生態学」と題した講義をお願いしました。
 中本先生は東京のご出身ですが、昭和50年に請われて信大繊維学部に赴任され、爾来、応用生態学をご専門に「水づくり」の第一人者としてご活躍です。

 講義の内容は、
 上田は水(井戸水)が少ない場所だが、明治から大正にかけて、上田は養蚕、蚕種、製糸業の全国屈指の一大拠点になり、これら外貨獲得産業の要請を受けて、蚕(生き物)が「病気」にならない良質で、製糸業で大量の工業用水を使用するのに必要な量の上水道を整備するために、国策として染屋浄水場※(上田市上水道)が建設された。(※筆者注 当時は千曲川の河川水を取って、河岸段丘上まで電気を使ってポンプアップしていました。今では考えられない贅沢さです。)


 このほかに、全国でも上田地域にしかないものを挙げてみると、
 上田蚕業専門学校(現:信州大学繊維学部)、クルミ、ため池、淡水研(現:農水省増養殖研究所内水面研究部)、鮎養殖、つけば、ミシン針工場(O社)等
があり、どれも乾燥気候という上田地域の特徴を生かし、適応した地場産業であったので、国も学術研究機関を設置し、産業(蚕業)振興に協力した。産学官のはしりである。
 また、ミシン針工場は東京からの疎開だったが、線路の路盤石が赤茶けていないことに気がついた社長が、湿気が少ないから錆びない、いい製品ができると当地を選んだという。
 自然界では、プランクトンは適した場所で増え、植物は環境に適応し、動物は安心して活躍できる場所に定住する。ここから学ぶべきは、この地域にあったことをやる、この地域の特徴を生かすことが大事だということ。これにより、未来に向かって東京と比肩し若者を呼び込み、地域間競争に勝てることにつながる。
というものでした。

 往時、真田三代で徳川家と対峙し、十勇士たちが活躍したであろう近世、蚕都と呼ばれて空前の繁栄を誇った近代に続き、上田のポテンシャルを三たび開花させる時期にしなければなりません。
 蚕都(さんと)にかこつけるなら、太陽光を前面に出した「SUN都」や「燦都」が次世代産業のキーワードになりそうです。

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