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平成30年度 北信治山塾(第3回)を開催しました

林務課のジョジョです。
9月25日に「平成30年度 北信治山塾(第3回)」を開催したので紹介します。

「北信治山塾」というのは、治山技術の交流、研鑽、情報共有及び課題解決を目的に、長野地域振興局と北信地域振興局の林務課の治山担当者が集まり、現地見学や意見交換を行うものです。

第3回の今回は、林野庁中部森林管理局北信森林管理署の治山担当官や、つくば市にある(国研)森林研究・整備機構森林総合研究所の治山分野のスペシャリストにも参加していただき、「CS立体図」をテーマに勉強会を行いました。

「CS立体図って、長野県林業総合センターで開発した“アレ”だよね!」

ちさんマン、説明が面倒だからといって、「アレ」で済まさないでくださいよ。。。
CS立体図とは、航空レーザ測量による地形データから作製した地形表現図です。このCS立体図で、地形の凸凹や緩急、崩壊・地すべり地形、侵食・堆積、湧水箇所などを直感的に読み取ることができるんです。

「CS立体図って、レントゲンみたいなものだよね。」

その通りです。レントゲンで体内の様子を映し出すように、航空レーザ測量は樹木の下の地形を映し出します。それを目で見えるようしたのがCS立体図ですね。ところで、ちさんマンのレントゲンを撮ったら、何が映るのかな?中のヒトが・・・

「はいそこ、ふざけない!余計なことは言わずに続けなさい!」

は~い。従来は、等高線図から地形を判読していましたが、非常に難易度が高く、判読者によって結果が異なることがありました。でも、CS立体図のお陰で、効率的に直観的に、そして等高線では表現されない地形情報も判読できるようになりました。

「CSバンザイ!ヽ(^o^)丿 それじゃあ、勉強会の内容を教えてよ!」

今回の勉強会は、森林内の現地踏査や治山事業計画策定など、日常業務でのCS立体図の具体的な活用方法を身に付けることを目的に開催しました。最初に、地形判読の基礎、CS立体図の基礎、日常業務での活用事例を学びました。

そして、中野市内の某地区のCS立体図から、実際にどのような情報が判読できるのか、みんなで考えながら図に書き込んでいくという「地形判読大会」を行いました。
参加者からは、「これは地すべり地形では?」「上流域はあまり荒廃していないのになぜか土砂生産が多い」「この尾根が途中で切れているのは変だ」などの意見が出され、様々な地形情報を判読したり、現場の様子を想像することができました。

そして、その後実際に現地を踏査し、CS立体図と実際の地形を比較してみました。

この現地踏査では、予め地すべり地形と判読した箇所が、現地では実際に湧水で道路がぬかるんでいたり、山の上なのに池があったり、乾燥地向けの植栽木が衰退してしまっているなど、地すべり地が疑われるような特徴的な現象を確認することができました。
また、一見すると安定した地山のように見える斜面が、CS立体図からは地山ではなく堆積土であると判読でき、見た目の地形にダマされないためにもCS立体図は有効であることを体感することができました。

CS立体図を上手く活用することで、現地踏査を効率的に行うことができたり、効果的で質の高い事業の実施に結び付くのではないかと感じました。

「それはイイね!でも、その優れもののCS立体図って、やっぱりお値段が高いんでしょう?」

おまかせください!なんと長野県では、全県の民有林のCS立体図を、オープンデータとして「G空間情報センター」というwebサイトで公開しています。だれでも図面データを無料でダウンロードして利用することができるんです!!

「キャ~!!スゴーイ!もう使わない訳にはいかないでしょ!」

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