2013.09.17 [ 【目】自然・景観 ]
18年前こんなことしていました
環境(生態系・景観)に配慮した土地改良施設の状況確認ということで、平成7年に「ふるさと水と土保全モデル事業」で実施した水路及びため池を調査してきました。
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これは富士見町神戸堰(ごうどせぎ)の石積水路の施工当時と現在の状況です。獣害防止柵で覆われてしまい、人が立ち入らなくなったせいか、もののけ姫に出てきそうな大変神秘的な感じになっております。
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水路脇にはところどころ「ツリフネソウ」が群生していました。自生条件が限られる種類の植物なのですが、適度な日陰と十分な水分量など生育環境がうまくマッチしたのでしょうか。ちょうど開花時期みたいで、マルハナバチがせっせと花粉集めに精を出していました。
これは神戸堰下流にあります「山の神ため池」です。事業ではため池改修の他、周辺整備を行っています。ため池堤体上には、「シナノキ」の巨木林があり、その林の中にはため池の名称の由来なのか「大山衹(おおやまずみ)神社」がひっそりと佇んでいます。
ため池の施設上に神社がある光景はあまり見たことがありません。昔から農業と信仰は密接な関わりがあるのですね。
神社脇にはかつての諏訪上社の御柱が建立してありました。御射山様が神戸地区に祭られていますので、諏訪大社ともつながりが深いのでしょうか。
ため池内に「カキツバタ」が咲いていました。9月半ばなので季節外れですが、最近の異常気象が影響しているかもしれませんね。
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ため池堤体上にしだれ桜のトンネルがありました。毎年記念樹として地域で植えているようです。桜の季節はとてもきれいなのでしょうね。
「堰成用水潤豊郷」吉村午良元長野県知事書
当事業の竣工を祝う記念碑がため池脇に建立されています。記念碑裏面の碑文には、水路とため池の歴史を通じ地域で農業用施設が大切に守られてきた様が記されています。
本来ため池堤体にはあまり樹木等は無い方が良いのですが、各種神事や花見などの地域活動を通じて地域の人々と農業用施設が現在も密接に繋がっていることで、それを補う農業施設の維持管理体制が確立されているのですね。
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