信州魅力人

信州の魅力、それは長野県内で頑張るつくり手たちの魅力。そんな魅力人の想いをお伝えします

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「シナノらしさ」独自性を大事に ポール技術でウィーキングライフを支える

この冬は、各地で大雪。被害も深刻です。原因は、偏西風の蛇行が大きくなり、日本に強い寒気が流入したからだとか…。
一方で「雪」は長野県にとって大きな資産でもあります。スキーリゾートなどの観光はもちろん、雪に関連したものづくり産業も多くあります。

長野県のすごいものづくりとそれを支える起業人の魅力をお伝えする「新・信州魅力人」。スキーポールのシナノ柳澤光宏社長の2回目です。

―「シナノ」といえばスキーポール(ストック)ですが、現在御社はスキーポールに始まって、登山用や歩行補助用の杖、さらにポールウォーキング用など色々なものを作られている。なぜ様々な分野に挑戦しているのですか?

外的要因として、スキーが落ち込んできたことです。
自分たちの「強み」を生かした商品は何なんだろう、となったときにやはり「丸いパイプ形のもの」が根底にあったと思います。
その中で、高齢化社会ということもあって、杖の生産が始まりました。スポーツという分野から医療・介護の分野に踏み込んだわけなので、全く畑が違うんですよね。

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―医療・介護用の杖も、登山用の杖も、もともとその分野は既に確立されていた。言うなれば、既に市場があって、市場が大きくなっているところに後発組として参入するわけですから「やるべき事」は見えている。
しかし、ポールを持って歩く「ポールウォーキング」は違うと思います。
それまでだれもやっていないスポーツですよね。誰もやっていなかったものをゼロから作っていったというのはスゴい。自分たちで新しい市場を作ろうとしている訳ですから。
ちなみに、ポールウォーキング事業を始めてから何年くらい経ちますか?

もう5年くらいになりますかね。
でも、これも人との出会いから始まったんです。ある整形外科の先生と出会いまして、「日本の風土に合ったウォーキング用のポールをつくりたい」「日本にあったストックをついて歩くスポーツをつくりたい」という話があったので、始めたんですね。


昔も今もシナノは、スキーポールのトップメーカーです。
スキーブーム全盛期の1990年代前半には年間約100万組もの生産量を誇り、国内シェアも約3割。生産量は激減しましたが、国内シェアは拡大し(!)、現在は約40%を占めます。

さらに新商品のトレッキング用ストックでは、国内市場の約2割を占めるまでに成長しています。


―すごいですね。技術力を生かして、オリジナリティーのある商品を作ったんですね。「オリジナル」という言葉は、御社の成長のキーワードになるかと思いますが。

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見ての通り、私どもの商品はハイテクではない(笑)
真似をしようと思えば真似できると思うんです。
より「シナノらしさ」=独自性を持つということが大切だと思っています。

―具体的に「シナノらしさ」とは?

まずは「ポールの技術」。ほかにも「握る部分」や「地面につく部分」にこだわりたい。なにより使い勝手の良い商品開発をすること、使いやすいものを作ることがウチのスタンスではないかなと思います。

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