今回の「地域の知恵袋インタビュー」のお相手は、塩尻景観ネットワーク代表堀内 泉さんです。
現在、堀内さんを代表とする塩尻景観ネットワークの皆さんは、塩尻市において地域に根差した景観育成活動を行っています。
今回、堀内さんから、地域に根差した景観育成活動について次のようなご意見・ご提案をいただきました。
①地域に根差した景観育成活動を続けている中で、堀内さんが感じられておられることとして「高齢化」を挙げられれておられました。地域のシンボルとなるような景観上素晴らしいものを、所有者が維持管理していく中で、「年をとって体が動かなくなった」、「金銭的に厳しい」などの理由により、周りに迷惑をかけるのなら壊してしまうことを選択される例が見受けられるそうです。このままにしておくと地域における素晴らしい景観資源が絶えてしまうことに繋がりかねないため、周りから声を出すことによって、地域の財産として定義する必要があり、その維持管理についても所有者だけに任せるのではなく、地域住民が応援する必要があるとのことでした。そのため、塩尻景観アワードでの景観表彰や地域の建物や文化などをキーワードとした景観マップの作製などにより、地域の人達に、地域の素晴らしい景観資源を認識してもらう活動を続けていきたいとのことです。
②行政に対しては、自分達の活動と連携させていくためにも、地域を今後どうしていきたいのかという方針について、住民と共により具体的に明確にしてほしいとのご要望をいただきました。
今回の堀内さんへのインタビューを通して、県としても、地域の景観を守っていくためには、その価値を所有者だけではなく、地域の方々に知っていただくことが必要であり、地域において景観育成活動をされている方々と連携して情報発信をしていくことが必要と考えます。
【参考】塩尻景観ネットワーク
以前あった長野県の景観サポーター制度の塩尻地区登録者を中心に、塩尻地区で継続して景観育成活動を続けるため平成14年10月に設立された。当初10人前後であったが、現在は20~30名が活動している。
主な活動としては、桜など毎回テーマを決めて塩尻の各地区を廻る「景観さんぽ」を年3~4回、講演会や優れた景観を表彰する「塩尻景観アワード」を年1回、雑談的に景観の話題を討議する「井戸端会議」を毎月1回開催している。
会費は無く、イベント毎に参加者に実費を負担してもらい、活動を続けている。
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