2025.09.18 [ その他 ]
子どもの不登校や親の葛藤を知ってほしい~宮田村の取組~
環境・廃棄物対策課のどすこい太郎です。
この記事では、不登校(※)について自分自身の体験をもとに記載しています。
なお、児童(小学生)、生徒(中学・高校生)を含め、「子ども」として記載します。
今後の社会の在り様などについて考えるきっかけとなっていただければ幸いです。
(会場@宮田村民会館)
8月下旬、上伊那郡宮田村にある宮田村民会館で「梅っ子の会」が開催されました。
この会の主催は宮田中学校、主に中学生の不登校又は不登校傾向のある子どもの保護者、中学校の先生、教育委員会の職員が意見交換などを行う場となっています。
毎月1回どこかの金曜日の18時30分から20時ごろまで保護者の悩みや進路の相談などについてコーヒーやお菓子をいただきながら参加者同士が話し合っています。
私もこの「梅っ子の会」に2年ほどお世話になりました。
当事者の親になれば痛感しますが、「誰に」「何を」相談したらよいのかわからない、そもそも不登校の話なんて家族以外の方と話すことは抵抗感がある、そういった気持ちは私自身持っていました。
(会場部屋@ここでお茶など飲みながらお話)
我が家の子どもが中学校を卒業するとともに私自身もこの「梅っ子の会」も卒業しましたが、思い返せば、保護者同士の葛藤や不安の共有、障がい等に関する勉強、学校に相談したい内容や時には教育制度への怒りをぶつける場面もありました。しかし、いい経験をさせていただいた場所だと思っています。
この会では子どものことだけでなく、保護者の悩み、不安に感じていることに対して、相談に乗れることがないか参加者で話し合う場面があります。
当事者になってはじめてわかりますが、子どもが不登校になると学校への相談や病院への通院など仕事や生活に制限が発生してきますので、保護者自身も時には追い詰められる場面があり、精神的・身体的に余裕がないため、適切な判断などができないことも経験上あります。
そんなとき話を聞いてくれる人がいる、同じ悩みを共有できる人がいる、ということは救われる気持ちにもなります。
このほか、WISC(知能検査)に関する勉強会など、精神医学を通じた子どもをよく知るための勉強会や学校の先生側の意見や考えを聞き、学校側の悩みなども意見交換することもありました。
子どもの成長について悩みを抱えているのは保護者だけではありません。
学校、教育委員会もそれぞれの立場の中でできることを行っているものの、不登校の子どもが増え続けている、それが現状です。
そして、不登校の問題について、「保護者が悪い」、「学校が悪い」、「行政が悪い」、など不登校の子ども本人が不在の犯人捜しの先に「勝者」はいません。
子どもの成長には、それぞれの方々の協力が不可欠です。
今回の記事では宮田村での取組内容を紹介させていただきました。皆様のお住まいになる自治体でも同様の取組を行っていることもありますので、助けがほしいとお考えの保護者の方には、是非勇気を出して相談してほしいと思っています。
※ 不登校(年度間に30日以上欠席した児童生徒)
詳細な人数などは長野県教育委員会ホームページで御覧になれます。
https://www.pref.nagano.lg.jp/kyoiku/kyoiku/shido/mondaikodo.html
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