2022.03.11 [ 職員のみつけた情報コーナー歴史総務管理課 ]
比蘭樹(びらんじゅ)ー上田市別所温泉にあるバス停
私が見つけられたのは、次の4つの文章。
〇明治14年に書かれた「明治の塩田郷村誌」には、別所村の字地として「比蘭樹(びらんじ)」が記載されています。
(出典:塩田郷土史研究会、昭和41年11月3日発行「明治の塩田郷村誌」)
・・・昔からあった地名なのですね。
〇別所の地名のひとつとして、びらんじ(比蘭樹)は、仏教では三途の川の手前で脱衣婆が衣服をぬがせて掛ける木だと言う、と書かれています。
(出典:塩田の歴史・文化を学ぶ集い、昭和62年11月30日発行、「ふるさと塩田・村々の歴史」)
〇別所地区・比蘭樹(びらんじゅ)の語源は、仏教関係の地名、僧侶の修行場か、と書かれています。
(出典:五十嵐幹雄、平成8年10月12日発行、「上田・小県地方の地字略考」)
〇塩田から別所への入口には、「釈迦の本地」に書かれているような大木(比蘭樹・毘蘭樹)があり、それを地名としたと書かれています。
(出典:上小郷土研究会、平成20年8月31日発行「ふるさとの地名逍遥」)
・・・別所と言えば、安楽寺、常楽寺、北向観音が有名ですが、大きな寺院の周りには、仏教に関係した地名があっても不思議ではありません。
大きな木があり、誰かがその木を「びらんじゅ」と呼んだのでしょう。
(ビランジュとは、インドの毘蘭樹という大きな木の名前です。バクチノキとも言います。)
そして、その大きな木があるところ、そこを「びらんじゅ」と呼ぶようになったのでしょう。
今は、その大きな木はどこにあるのかしら。
現在の「別所温泉」という信号機の南側にあったようですが、
残念なことに、少し前に伐採されたようです。
子孫である木は、ご近所のおうちにあるようですが、これ以上は調べることができませんでした。
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