2016.11.15 [ アーカイブ ]
口蹄疫の発生に備え、家畜防疫研修会を開催しました
11月9日(水)に、北信合同庁舎において平成28年度北信地区特定家畜伝染病防疫演習を開催しました。
特定家畜伝染病のうち、今回の演習では、口蹄疫の発生を想定した演習を行いました。
研修会の前半は、口蹄疫や高病原性・低病原性鳥インフルエンザといった特定家畜伝染病がどういった特徴を持つか、また、口蹄疫の発生時はどのような防疫措置が必要になるか、長野家畜保健衛生所職員から講演をいただきました。
また、研修会の後半では、実技演習を行いました。
実技演習の目玉として、中野警察署にご協力いただき、北信農業改良普及センター職員が講師となって、消毒ポイントにおける車両の消毒を実演しました。
写真の車両は、実際に牛の運搬に使用されている車両です。消毒ポイントでは、こうした畜産関係車両が農場に病原体を持ち込んだり、発生農場から持ち出したりしないよう、車体やタイヤを消毒します。
実技演習では更に、消毒マットを利用した一般車両のタイヤ消毒の実演も行いました。
こちらは、防疫服の着脱演習の様子です。
防疫作業者に病原体が付着しないようにするため、この白い怪しげな恰好をします。
病原体の付着を防ぐため、着用と脱衣にはそれぞれコツがあり、長野家畜保健衛生所職員の指導のもと、参加者は真剣に取り組んでいました。
平成22年に宮崎県で口蹄疫が発生した際には、約30万頭の家畜を殺処分し、事態の収束までに3ケ月を要しました。畜産業者への損失及び口蹄疫に関連する経済的損失は、5年間で2,350億円にも上ると試算されています。
その間、農業関係者のみならず多くの人員が動員され、県外からも延べ6万人を超える応援の下、大規模な防疫措置が行われました。白い防疫服が並ぶ作業風景を、テレビ等でご覧になった方も多いのではないでしょうか。
現在、日本国内では口蹄疫は常在化していませんが、韓国や中国といった近隣諸国では今なお発生が続いており、口蹄疫ウイルスの侵入には常に警戒をしておく必要があります。
参加された皆様には、ぜひ、内容を所属にお持ち帰りいただき、今後の体制整備や、周辺地域での連携に活かしていただければと思います。
以上、農政課の元ゴがお送りしました。
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