2015.11.30 [ アーカイブ ]
鳥インフルエンザのシーズンに備え、防疫研修会を開催しました
11月24日(火)に北信合同庁舎にて平成27年度北信地区特定家畜伝染病防疫研修会を開催しました。
特定家畜伝染病というと、耳慣れないことばですが、鳥インフルエンザや口蹄疫といえば、ニュース等で聞き覚えのある方も多いでしょう。
鳥インフルエンザが養鶏場で発生した場合、24時間以内に飼育されている鳥の殺処分を行い、72時間以内に防疫措置を完了しなければなりません。この作業には、養鶏場の規模にもよりますが、数百から数千人の動員が求められます。冬になると、海外から渡り鳥によりウイルスが持ち込まれるため、特に警戒が必要になってきます。
研修会では、まず、鳥インフルエンザとはどういった特徴を持つ家畜伝染病であるか、長野家畜保健衛生所職員と北信保健福祉事務所職員からご講演をいただきました。
続いて、実際に鳥インフルエンザが発生した場合の現地の動きについて、時系列順のシミュレーションを紹介しました。
最後に、長野家畜保健衛生所職員の指導のもと、防疫作業を行う際に必要になる防護服の着脱を実際に行いました。
作業時には、防護服2枚、マスク、帽子、ゴーグル、手袋2枚、長靴が一人分の装備になります。手袋や長靴と防護服の継ぎ目は、ガムテープで目張りをして内部への汚染を防ぎます。
これらの装備は、作業従事者をウイルスへの暴露から守りますが、機能を十分に発揮するためには、適切に着脱することが必要になります。
着用後は、写真のように宇宙人めいた姿になります。個人の見分けがつかなくなってしまうので、服の上から班名や名前を書き、リーダーは頭にカラーテープを貼るなどの工夫をします。
マスクや防護服は、汚染を防ぐ機能上、通気性はあまりよくありません。一通り着ただけでも、「息苦しい」「暑い」等の感想が聞かれました。有事の際には、この格好で数時間の作業に従事することになります。
作業後の手順がより重要で、ウイルスが付着している防護服を正しい手順で脱がなければなりません。手袋を裏返して外したり、外側の防護服を脱ぐときは内側の防護服に触れないよう気を付けたりする必要があります。
一度の演習で着脱の手順を完璧に習熟するのは難しいので、こうした演習は定期的に行っていく必要があるでしょう。
もちろん、まずはウイルスの持ち込みがないよう、養鶏場での飼養管理を徹底するのが一番です。
これからの季節に備え、関係機関と連携の上、必要な対策をとっていきたいと思います。
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