2019.02.12 [ アーカイブ ]
ジョジョの治山紀行 ~平成30年度 北信治山塾(第4回)~
林務課のジョジョです。
少し前の話しですが、昨年末に「平成30年度 北信治山塾(第4回)」を開催したので紹介します。
「北信治山塾」というのは、治山技術の交流、研鑽、情報共有及び課題解決を目的に、長野地域振興局と北信地域振興局の林務課の治山担当者が集まり、現地見学や意見交換を行うものです。
「どうも、ちさんマンです! 治山塾って4回目なのね。意外と続いているね。」
意外とは失礼な!!
第4回の今回は、「前回の北信治山塾で学んだCS立体図について、実際の業務での活用方法を身に付ける」ということを行いました。
前回の治山塾の内容はこちら
「みんな、CS立体図のことは覚えているかな? CS立体図とは、航空レーザ測量による地形データから作製した地形表現図で、地形の凸凹や緩急、崩壊・地すべり地形、侵食・堆積などを直感的に判読することができるんだよ!」
原稿の棒読みのような説明、どうもありがとう。
「おいおい・・・」
具体的には、治山事業の実施を予定している長野市鬼無里にある某流域で、CS立体図などを活用して実際に事業計画を検討するということをやりました。
まずは室内で、担当者から対象流域の概要(災害履歴など)の説明を聞いた後、CS立体図などを見ながら、全員で特徴的な地形を判読してみました。
参加者からは、侵食地形、崩壊地形、堆積地形、地すべり地形、既存の治山ダムなどが次々に挙げられました。それから、「なぜこのような地形をしているのか」とか、「なぜそこで過去に災害が起きたのか」などについて地形から想像したり、どこに着目しながら現地踏査を行うのが良いのかを確認しました。
「こういうのって、謎解きや推理みたいで、知的(地的)好奇心をくすぐられるよね! それに、現場に行く前にイロイロと想像できるから、現地をやみくもに歩かなくてよくなり、踏査も効率的になりそうだね!」
室内での地形判読会の後は、実際に現場へ行き、数時間しっかり歩きました。
直接現地を見てみると、室内で想定した特徴的な地形を確認できたほか、地形と森林の生育状況との関連性が判明するなど、新たな発見もありましたよ。
そして再び室内に戻り、現地踏査の結果を踏まえて、具体的にどのような治山対策が必要なのかを、皆で意見交換しました。
例えば、この位置に、このような目的で、このぐらいの大きさの谷止工を設置した方が良いとか、ここに谷止工を入れたら後々の維持管理が大変そうだから避けた方が良いとか、この崩壊地の下部は堆積ではなくて地山だから対策は不要とか・・・予定していた時間をオーバーして、熱い議論が繰り広げられました。
「いろんな技術者の“目”で計画を検討できるから、担当者だけで検討するよりも、質の高い事業計画に繋がりそうだね。」
そうですね。この取り組みは、今後も続けていきたいですね。
「ところで、去年の取り組みについて、何で今頃になってブログにアップするの?とっくに旬は過ぎているのに・・・」
うっ!・・・大人の事情です(上司の決裁を受けていたのに、アップし忘れていた訳ではありません)。
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