2025.12.01 [ その他 ]
「生徒と先生、保護者とともによりよい学校を目指す~長野県辰野高等学校の取組~」
どすこい太郎です。
子ども一人ひとりが尊重され成長する場をつくる取組として、本日は辰野高校の三者協議会について紹介します。
その前に辰野高校の紹介を少しだけ行います。
辰野高校について紹介を行うと、1学年で約120名が在籍しており、普通科と商業科の2学科がミックスホームルームの形態で授業や学校生活を行っています。商業科では、授業の一環としてPayPay(スマホアプリを使用したキャッシュレス決済サービス)で物品を購入できる購買活動を行っています。
三者協議会とは・・・
よりよい学校づくりのために三者が平成9年(1997年)「生徒・父母・教職員の三者協議会」を発足させました。
翌年には、「長野県辰野高等学校学校憲法宣言」を出し、定期的に協議する場を設けました。
この三者協議会の議論の中で、例えば、それまで登校などには制服を着用していたものの、当会において私服を認めてほしいといった生徒からの意見を踏まえ、行事などの際は制服の代用として標準服を使用することとし、通常の授業などは私服も認められるようになるなど、生徒の意見を踏まえた学校運営が行われてきた経過があります。詳細な内容はホームページで御覧になれます。(https://www.nagano-c.ed.jp/tatsukou/regional/regional.html)
開催当日はそれぞれ生徒30名、先生20名、保護者10名ほどが集まり、お互いの意見を伝えました。
帰りの電車時刻に間に合わせるよう授業時間を調整してほしい、といった意見があれば、授業時間を確保するために開始時刻を早めることや休憩時間を短くする方法があるなど、三者がそれぞれの立場から具体的な案を出し合います。
今回の三者協議会において時間を割いた議題は「スマホ」の取扱いです。
どの学校でも同様の悩みがあるようですが、授業中のスマホ操作やSNSのリスクを正しく知った上で扱ってほしい、先生や保護者からもしっかりと意見を生徒に伝えていました。
私自身も保護者の1人として参加させていただきましたが、思わず頷く意見も多くありました。
ひょっとすると生徒たちにとっては面白くないことを大人たちから指摘されたかもしれませんが、先生や保護者は生徒の皆さんに「自立」を求めています。
これは、早ければ半年後には社会人の仲間入りをする生徒の皆さんに、大人の一員として責任ある行動ができるようになってほしいとの願いも込められています。
同時に、生徒たちを子どもとしてではなく、学校憲法にあるとおり対等な立場として尊重していることもぜひ理解してほしいと感じました。
また、われわれ大人たちも、頭ごなしに自分たちの考えを言ってしまいがちです。
でも、生徒たちは既に自分自身の意見を持っていることを忘れてはいけないと感じました。
この三者協議会は他県の学校などから問合せがあるとのことでしたが、是非これまで育まれてきた伝統を大事にしてほしいと感じました。

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