2012.05.23 [ 職員のみつけた情報コーナーまちづくり ]
被災地の流木でバイオリン
地域政策課のYです。
東日本大震災から1年以上たちましたが、瓦礫の処理はなかなか進みません。その中には多くの流木があります。家の柱や梁に使われ、人々の過去が刻まれた木をなんとバイオリンに蘇らせて、千人のバイオリニストがリレーのように演奏していくという取組みが行われています。
5月19日に上田市で「千の音色でつなぐ絆コンサート」が開催され、そのバイオリンが演奏されました。
3台のバイオリンを3人のバイオリニストが演奏しましたが、このうちの2台は、被災地の流木をバイオリン製作・修復の第一人者である中澤宗幸氏(上田市に工房もあるそうです)が作製したものです。もう1台は、その昔武田信玄が上田に攻め入ったときに兜を掛けたという樹齢450年の松(兜松という立派な名前がありました)が平成8年(1996年)に枯れた後、中澤さんがこれもバイオリンにしたものです。
それぞれきれいな音色で、流木からできたとは思えない感じですが、被災地への思いとすばらしい演奏への感動とがない交ぜになって、複雑な心持でした。バイオリンの製作風景や絵画沿いの流木の写真も会場に展示されていました。また、これも流木になってしまった被災地の「高田松原」の松で作られたストラップも被災地支援のため販売されていました。
これから多くのバイオリニストによって奏でられていきます。多くの人がいろいろな思いを持って聴くんでしょうが、被災地への支援の心はずっと持っていたいものです。
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