2014.02.11 [ 職員のみつけた情報コーナー自然・花便り ]
極寒の菅平で「凍った滝」を見る
地域政策課のYです。
冬の菅平はとにかく寒いです。2年前には氷点下30度近くまでいったことがあり、最低気温がマイナス20度なんていうのは当たり前。
そんな菅平では滝も凍ります。
筑波大学が設置している「菅平高原実験センター」では、敷地内の「大明神滝」まで歩いて自然観察するツアーを定期的に行っています。このセンター、できたのはもう80年前。高原地帯の生物や地理を研究するために筑波大学(当時は東京文理科大学)が設置したもの。標高は1300m、敷地の面積35ha。地元の農家が放牧や耕作を行っていたところです。
というセンターですが、2月1日に凍った大明神滝を見せてくれるということでツアーに応募したら、結構な倍率の中で運よく当たりました。この滝、普段は非公開となっていて、こういったツアーのときだけ見せてもらえます。
この日の前後は、全国的にわりにあったかい日が続きました。菅平も平年に比べれば高い気温でしたが、それでも朝はマイナス14度近く。センターに着くとあたり一面真っ白。そりゃあそうですよねえ、菅平スキー場がすぐそばなんだから。今時分雪がなければ商売上がったり。真っ白な草原に日の光がまぶしい。
ツアーの参加者は30名。3班10名ずつに分かれて、それぞれのグループに、教授やセンターで講習を受けた方々がスタッフで4名ずつくらい付いて説明をしてくれます。
センターの建物を出て、草原を歩くと、「根子岳」が空の青と雪の白の間できれいに見えます。その右手には「四阿山」も木々の間から見え隠れしています。
草原の次はアカマツやシラカバなどの林。40年ほど前から草原を放置したということで、直径40cmくらいの木々がまさに林立しています。歩きながらスタッフの方々がいろいろ説明をしてくださいます。動物の足跡。キツネやカモシカ、ウサギ、テン、リスなどなど。雪のある冬でしかはっきりした足跡は見ることができないので勉強になります。キツネはまっすぐに歩くけれど、タヌキは蛇行するのだとか。
クマが木に登って樹皮を引っかいた跡とか、カケスやなどの鳥、冬でも活動している昆虫など、見つけると立ち止まってお話を伺います。
そうこうしているうちに、目的地の「大明神滝」に到着。高さは約10m。岩をはさんで2つの流れになっています。
滝のすぐ横まで行くことができます。凍ってますから。でも、このところあったかい日が多かったので、氷の中では水が流れています。半透明な氷を通して水が落ちているのが見えます。
普段は非公開の滝なので、こうした風景を見ることができるのも年に1回。貴重な体験ができました。
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