2014.05.28 [ILOVE信州]
“パンでつながるコミュニケーションの和(1)”
パンでつながるコミュニケーションの和(1)
「I♥信州」は、長野県外から信州へ移住された方に、移住のきっかけや信州での暮らしの様子をお伺いし、長野県の魅力をさらに伝えていこうというコーナーです。
約2年間に渡って、県外から信州へ移住された方をご紹介してきた「Iラブ信州」も、今回で最終回を迎えることとなりました。最終・第23回目のI♥信州は、2013年に京都から南木曽町に移住された鳫子(がんこ)裕司さん・ムツコさんご夫妻にお話をお聞きしました。
鳫子さんご夫妻は、南木曽町の旧夏焼地区で、移動式のパン屋さん「なつやけ工房Mutsu mutsu」をオープンし、町内の方々に日々美味しいパンを届けています。
新緑が鮮やかさを増し始めた5月の南木曽町、花桃が咲き乱れる花桃街道沿いにある鳫子さんご夫妻のパン工房で、信州へ移住されるまでの経緯をお聞きしました。
■理想のパンを追い求めて…
鳫子さんご夫妻は、お二人とも世界中から多くの方が訪れる日本を代表する古都、京都府ご出身。
裕司さんは地元の製菓学校を卒業後、様々なパン屋さんで15~16年ほど経験を重ね、パン職人として腕を振るい、理想のパンを追求する日々を過ごしていました。
一方、奥様のムツコさんも、製菓学校を卒業後にアルバイトとして、京都府内のとあるパン屋さんに勤務。そのパン屋さんは裕司さんがチーフを務めていたお店でした。
お二人は、そこでともに日々を過ごす内、パンに対する熱い情熱や将来の方向性などお互いに意気投合し、裕司さんが独立をするタイミングでご結婚されました。
裕司さん:「駆け出しの頃から33、4歳くらいで独立したいと考えていました。実際にそうやって考えていた年齢になって、店舗のチーフを任されるようになったので、独立してもやっていけると確信が持てるようになりました。今思えば自信過剰なところも多少あったと思うんですが…(笑) 僕の理想とするのは、ただ単純に『美味しい』パン。すごくこだわりがあるわけではなくて、具材を引き立てるシンプルなパンで、お客様に食べていただいて『美味しい』と言ってもらえるようなパンを作りたかったんです。でも自分で作りたいパンを作るには、やっぱり自分の店舗を持たないと中々難しいので…。それに店を構えるなら自分の生まれた町で、という想いもありました。」
そうして2007年、金閣寺近くに念願のお店「パン工房 Mutsu mutsu」をオープン。
お店の名前は、支えてくれる奥様・ムツコさんの名前が由来です。
オープン以降は地域のみなさんから愛される地元のパン屋さんとして、日々『美味しい』パンを届けました。
■古都・京都から自然溢れる南木曽町へ
パンに対する真摯な姿勢と親しみのある接客で、着実にお客様から信頼され、順調に成長してきたパン工房Mutsu mutsu。しかしなぜ、鳫子さんご夫妻は南木曽町への移住を決めたのでしょうか。
そのきっかけは、逝去されたおば様の住まいが南木曽町にあったことでした。
家を相続し管理していた、奥様のお父様から誘われ、お盆やお正月などの長期休暇を利用して、南木曽町へ訪れた鳫子さんご夫妻は、森に囲まれ自然が多く残る景色や、京都と比べ、夏涼しく過ごしやすい気候の南木曽町に魅了されたと話します。
自然が多く残る南木曽町。山際から差し込む陽光や季節ごとの花々が美しいです。
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