2013.09.05 [ILOVE信州]
安曇野から発信中!自転車を通じて伝えるボディコントロール 1
安曇野から発信中!自転車を通じて伝えるボディコントロール(1)
「I♥信州」は、長野県外から信州へ移住された方に、移住のきっかけや信州での暮らしの様子をお伺いし、長野県の魅力をさらに伝えていこうというコーナーです。
第15回目のI♥信州は、1993年に北海道から松本市に移住し、2008年に安曇野市へ移住された堂城賢(タカギマサル)さん・千絵さんご夫妻にお話をお聞きしました。
賢さんは、マウンテンバイクのプロライダーとして活躍し、現在は奥様の千絵さんとともに、北アルプスの麓・安曇野市で、自転車のメンテナンス・フィッティングを行う「やまめ工房」、また全国でも珍しい常設自転車学校である「やまめの学校」を運営されています。
青々と茂った田園と、透きとおった川が流れる安曇野市穂高の「やまめ工房」内で、堂城さんご夫妻が信州へ移住されるまでの経緯をお聞きしました。
■好きな自転車を仕事に。マウンテンバイクのプロライダーの道へ
堂城賢さんは北海道札幌市のご出身。学生時代に自転車の魅力に目覚め、自転車で北海道一周旅行や、マウンテンバイクのレースへ参加するなど自転車中心の暮らしを送っていました。
自転車との関わりが深くなるにつれ、『自転車で生活できたら…』という気持ちは増していきました。
そんな想いを抱えながらも、高校卒業後、一度は就職を決め、北海道内の工場で働いていた賢さん。しかし、夜勤・日勤を繰り返す日々を送るうち、日焼けしていた肌が徐々に白くなり、脂肪が増え…と変わっていく自分の体を見て、自転車一筋の生活を送るため、思い切って辞職を決断。
その後、アルバイトなどで生計をたてながら、ご自身でスポンサーにサポートの依頼をするなど、プロライダーの道へと進んでいきました。
やまめ工房では自転車のフィッティングのみは行っていません。
その人に合ったポジション・走りを見るため、やまめの学校への参加を推奨しています。
北海道から九州まで全国を転戦するジャパンシリーズなど、年間10戦ほど全国各地を転々とする中、長野県白馬で開かれたレースで出会った松本の自転車チームの方々と交流を持ったことが信州へ移住するきっかけとなりました。
毎回、北海道から各地のレースへ赴いていた賢さん。
日本のほぼ中央に位置する長野県は遠征をするときに移動が楽になることや、松本は札幌と比べて雪に埋もれる期間が短く、一年中自転車のトレーニングができるという好条件から移住を決断。
松本の自転車店の方の支えもあり、21歳の春、松本での生活をスタートさせました。
(1990年代当時の松本には日本のトップライダー達が多数住んでいたそうです。)
■“自転車”が結んだ縁、次の人生への道
一方、奥様の千絵さんは鳥取県倉吉市ご出身。
大学卒業後、東京でキャリアウーマンとして働く傍ら、休みの日には様々なスポーツやレジャーに挑戦するなどアクティブな日々を過ごされていました。
あるとき、山の中を駆け抜けるマウンテンバイクのライダー達を目にしたことがきっかけで、マウンテンバイクを始めた千絵さん。
自転車で移り変わる景色を眺めながら長距離を走り、山の中では自分の体力の限界まで楽しめる…身近な存在だった自転車には、こんなにも違う世界があったのか!と、自転車の世界とその魅力にのめり込んでいきました。
そんな“自転車”が共通点のお二人が出会ったのは、とある自転車ショップで開催されたイベントでした。そして、このイベントでの経験が日本で唯一の自転車スクール「やまめの学校」を開くきっかけともなったのです。
千絵さん:「私は体を動かすのが好きだったので、今までにもスキューバ-ダイビングやカヤックとかレジャー的なものから、いろんなスポーツをやっていました。私はどちらかというとお金を払って教わる側。
主人とは、主人がお世話になっていたお店のイベントで知り合いました。そのイベントの合間に、自転車の乗り方を教えてくださいってお願いして、主人に教えてもらったんです。貴重な休みの間なのに、一般人の私にもすごく丁寧に教えてくれて、何でこれで仕事しないんだろうって思いました。」
賢さん:「イベントのとき、僕はまだ選手で自転車を教えることが仕事になるなんて思ってもみなかったんですよね。
やまめ工房も最初は自転車の修理とかメンテナンスとかして、それで生活していければって思っていたので、自分が自転車を教えて、それでお金をいただけて…って本当にいいの?という感じでした。
だから、僕が初めて教えたのは妻なんです。」
その後、お二人は結婚。当時、練習でよく訪れていた安曇野市に生活の拠点を移し、すでに工房を開いていた賢さんは、千絵さんのアドバイスもあり、2008年に「やまめの学校」を開校。
プロライダーだけでなく、プロの自転車の先生としての道をスタートさせました。
賢さん:「この家は、たまたま友人が売りに出ていることを教えてくれたんです。山麓線やこの辺は自転車の練習でよく走っていて、いいなぁと思っていたので、購入を決めました。安曇野のこの景色は農家の方々が作りだした景色で、僕たちはそれを利用させてもらってる。だから、農繁期にわざわざ人がたくさん集まるようなイベントとかはしないようにしています。自転車で走っていると手を振ってくれたり、いろいろと仲良くさせていただいてます。この景色は人工的なものなんだっていうのはやっぱり忘れちゃいけないし、それを作りだしているのは農家の方々なんだって気持ちは忘れちゃいけないですね。」
「やまめ工房」「やまめの学校」の名前は、賢さんのこんな想いも。
賢さん:「自転車なのに、やまめってなんだ!?って結構インパクトあるみたいですね(笑)名前には自転車のにおいをあまりさせたくなかったんです。ガチガチなイメージではなくて、もう少しゆるい感じでやりたいと思っていました。
僕、魚釣りが好きで、ヤマメって魚が一番好きなんです。ヤマメはきれいな川にしか住めないから、それが名前に入れば、この辺のきれいな景色を思い浮かべてくれるかなと。ヤマメが住んでるようなところでやってるスクールなんだって思ってほしかったんです。」
奥には北アルプス、その手前には民家と田んぼが広がる安曇野の景色。
この景色の中を自転車で走るのは格別!
自転車を通して様々な道へと進んでいく、堂城さんご夫妻。
次回、後編では堂城さんご夫妻が運営する「やまめの学校」の様子やこれから挑戦したいこと、移住を考えている方へのメッセージをご紹介します。お楽しみに。
●やまめ工房・やまめの学校 http://www.yamamekobo.com/
■堂城さんご夫妻が移住された安曇野市
安曇野市役所
長野県の中信、松本地域に位置する安曇野市は、豊科町・穂高町・三郷村・堀金村・明科町の5町村が合併して誕生した市で、長野県のほぼ中央部に位置しています。
北アルプスの山麓に広がるのどかな田園風景は、安曇野に訪れる多くの方を癒しています。
冬季でも、降雪量があまり多くないことなど生活のしやすさから、県外から移住される方も多く、長野県内の移住地として人気の高い土地です。
●長野県では、東京・有楽町の東京観光情報センター内に「長野県移住・交流センター」を開設し、県内各市町村とも協力しながら移住に関する取り組みに力を入れています。
また、名古屋・栄、大阪・梅田の各観光情報センターに「移住・交流サポートデスク」を開設し、中京圏や関西圏からの移住をサポートをしています。
信州への移住に関心のある方はお気軽にご来場ください。
また、移住に関するセミナーや相談会、体験ツアーなどが長野県内各地域で行われています。
移住に興味を持たれている方や信州を知りたい方など多くの皆様のご参加をお待ちしております。
信州へ移住を考える人のポータルサイト
田舎暮らし 楽園信州 http://www.rakuen-shinsyu.jp/
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