北信地域振興局林務課です。
7月末に梅雨が明けると、山々のみどりが濃くなってきました。
そうすると、みどりの中にポツン、ポツンと茶色の変色が見えることがあります。
今回は、この森林の変色についてお話をします。
1つ目ですが、アカマツの枯れについてです。これは「松枯れ」とも呼ばれ、松を枯らす原因となる「センチュウ」を、「カミキリムシ」が被害木から健全木へ移動することにより運搬し、被害を拡大するものです。防除方法は、枯れ木を伐倒し、薬剤で処理をします。被害は、岳南地域で多く発生しています。
続いてミズナラ、コナラ、クヌギなどの広葉樹が枯れる「カシノナガキクイムシ」被害です。被害木をよく見ると、キクイムシが幹に開けたつまようじほどの穴が確認でき、地面に木くずの散乱が確認できます。防除は松くい虫と同様、伐倒して薬剤で処理を行います。被害は管内全域で見られます。
3つ目は、ツキノワグマなどの野生動物が幹の皮を剥ぐ、「スギ剝皮」被害です。近年は、ツキノワグマの出没数が増加傾向にあり、山肌に三角形の茶色の枯れが目立つようになってきました。倒れる前に伐採が必要であり、管内の全域で被害が見られます。
最後は、ケヤキなどの葉が「ヤノナミガタチビタマムシ」という小さな虫に食害を受け、局所的に薄茶色に変色する被害です。7・8月に多く見られます。食害を受けるケヤキなどは、急傾斜地や家の近くの裏山などでの生育が多いため、倒木を心配する声もありますが、葉の食害のみなので木が枯れる心配はありません。被害は、岳南地域で多く見られます。
今回は、4種類の森林被害を紹介させていただきました。
地域振興局では、これからも北信地域の緑を守り育てるよう取り組んで参ります。ご質問やご意見などがありましたら、お気軽に問い合わせください。
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