2026.06.30 [ 移住・定住 ]
~南信州に新しい風を~ 信州移住コネクター 土屋岳詩さん
こんにちは!南信州地域振興局リニア活用・企画振興課のあんずもちと、イザベルです。
信州移住コネクター(南信)、日本全国の若者が集うコミュニティ「dot」代表の土屋さんにお話しをお聞きしました。
学生時代から始まった「若者と企業をつなぐ仕事」
東京都出身の土屋さんの活動の原点は、学生時代に参加した首都圏大学発の若者コミュニティにあります。自主ゼミからスタートしたその場で、企業と連携したさまざまなプロジェクトに携わるようになりました。
コミュニティ運営と並行して、大手メーカーや行政と協働しながら、若者の本音や価値観を引き出すワークショップを企画・実施。参加者の募集からプログラム設計、当日の運営、さらには報告書の作成までを一貫して担ってきました。大手メーカーの新規事業提案や、農林水産省「食から日本を考える。ニッポンフードシフト」のZ世代向けプロジェクトへの運営メンバーとしての参画をするなかで、「人と人をつなぎながら新しい価値を生み出す仕事」にやりがいを感じていたといいます。
食から日本を考える。ニッポンフードシフトの当時の取り組みが分かるnote
https://note.com/mogumogu_farm
都市で感じた違和感
こうした実践の場で打席に立ち続けたからこそ、土屋さんの中で「自分が本当に大切にしたい価値観」がより鮮明になっていきました。 大きなプロジェクトに関われる魅力がある反面、組織が大きいほど収益性などの制約が強くなり、最初のアイデアが少しずつ丸くなってしまう現実も感じたためです。
「ただ消費されるだけのものではなく、誰かの可能性を広げるような、自分自身が誇りを持てるものを世に送り出したい」、「効率や目先の成果が優先され、プロジェクトが予定調和的になっている形を改善したい」、この自身の美学を妥協なく形にできるフィールドを求め、土屋さんは新しい挑戦へと舵を切ることになります。
南信州との出会いがもたらした変化
転機となったのは、南信州での出会いでした。コミュニティの代表として、地域活性化プロジェクトの一環で飯田市を訪れた際に、そこにいた人たちは、単なる目先の利益や数字を追うのではなく、「自分たちが本当に良いと信じられるものを形にする」という強いこだわりを持って活動していました。そのブレない姿勢や美意識に触れたとき、これまで東京のビジネス環境で感じていた違和感が、すっと腑に落ちたといいます。 さらに、南信州でのプロジェクトは、関わる人たちの顔が直接見えるからこそ、東京での活動以上に自分の仕事の本質的な手応えや成果を実感できる場面が多くありました。
飯田市でのdotの合宿の様子を取材いただいた時の記事
https://minamishinshu.jp/2023/09/10/198972/
こうして、美学を真っ直ぐに表現し、自身が持っているポテンシャルを最大化できる南信州へと、少しずつ活動の軸足を移していきます。

コネクターとして広がった視点
現在は、日本全国の若者が集うコミュニティ「dot」を主宰している傍ら、長野県地域おこし協力隊「信州移住コネクター」として南信エリアを担当。飯田・下伊那、上伊那、諏訪といった広い地域を行き来しながら、人と地域、外部の企業や人材をつなぐ役割を担っています。
一見、別々のように見える二つの活動ですが、土屋さんの中では一本の線で繋がっています。「地元内外の多くの若者たちには、自分の可能性を試したいけれど、自分の才能を信じ、一歩を踏み出すことができない人がたくさんいます。一方で、南信州にはまだ誰も手をつけていない『圧倒的な余白』がある。だからこそ、自分の培ってきたファシリテーションやプロジェクトマネジメントのスキルを活かして、若者たちが地域に飛び込み、地元の事業者さんと交わりながら自分らしく輝ける“最初のきっかけ”を作りたいです。」土屋さんはそのように語っています。
またコネクターの活動を通して、行政の現場に関わる中で、土屋さんには新しい気づきがありました。外からは「仕組みが硬い」と思われがちな行政組織ですが、その中には、地域の未来に対して誰よりも真摯に向き合い、次の仕掛けを考えている「個人の熱量」が確かに存在していたことです。また、コネクターとしてその熱源に伴走する中で、一つの地域にとどまらない、長野県全体を俯瞰しながら次に行うべきことを練っていく視点も生まれています。
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