2023年度の始まりにあたって

みなさま、こんにちは。県立長野図書館の森です。目の前の若里公園ではコブシが満開となりました。今年は全国的に春が早いようですが、みなさまの地域はいかがでしょうか?

春の県立長野図書館2023

春の県立長野図書館2023

若草公園のコブシ

若里公園のコブシ

個人的なことですが、この春、私は4年目を迎えました。着任したのがコロナ禍の始まり頃だったので、この3年間はまさにウイズコロナの図書館経営でした。長いトンネルを抜けたような気がしますが、苦しい事ばかりではなく、さまざまな新しい発見もありました。

昨日、旧年度の最終日に、職員が総出で新しい年度に向けた準備を行いました。年度替わりで退職や異動をしたメンバーも、最後まで一生懸命取り組んでくれました。どのような変化があったか、ご紹介したいと思います。

  1. 減らしていた座席を元に戻しました。長らく倉庫にしまってあった椅子を出し、椅子の脚が緩んでいないか点検を行い、安全に使っていただけるようにネジの締め直しを行いました。早速対面で座って、楽しそうにお話されている方たちの姿が見られ、とても嬉しくなりました。
  2. 体温計を入口の真正面から少し横にずらしました。発熱等の不安がおありの方は、これまで通り測っていただけます。また、消毒液も引き続き設置しております。マスクの着用は利用される皆さんの必要に応じて、任意としております。
  3. 入口ロビーに、電子ピアノを設置しました。早速、子どもさんや大人の方が思い思いに弾いたり、自動演奏を楽しんでいる姿が見られました。「図書館に音の出る楽器を置くの?」と、不思議に感じる方もおられるかもしれません。ピアノの設置は、音量や置き場所を調整し、他のエリアに大きな影響が出ない工夫をしていますが、「実験」と位置付けていますので、ご意見などありましたら、ぜひお寄せください。

ストリートピアノ設置作業の様子です。

ストリートピアノ1

ストリートピアノ設置の様子(1)

ストリートピアノ2

ストリートピアノ設置の様子(2)

(1) 音の響き方を確かめながら加減しています。「実験中」の看板と、ご意見をいただくボックスも設置します。
(2) 弾いている姿は、通りがかりの人が写真を撮りたくなるもの。◯の時は、撮影OK。×の時は、遠慮してねの合図です。

実はこのストリートピアノのアイデアは、2年半前の職員研修で生まれたものです。音の問題以外にも、密にならないか、弾いた後の消毒はどうするか、そもそも何のために設置するのか等の課題があって、なかなか実現できなかったのでした。

本・資料から得られる「知」はもちろん、体験や対話から生まれる「知」もあるのではないか・・・。当館は、「共知・共創の広場」というコンセプトのもと、2019年から3階の「信州・学び創造ラボ」にBGMを取り入れたり、1階児童図書室では「体験の貸出」などに取り組んできました。

これからも、”図書館だから”できることを追求し、その枠を少しずつ広げながらさまざまな営みとつながり、みなさまと共に、コロナ禍を経た今の「不易流行」、新しい公共の場のあり方を考えていきたいと思っています。


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