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NHK「イブニング信州」「極め人」出演レポート

みなさま、こんにちは。県立長野図書館の森です。

2020年6月28日(月)に、NHK長野放送局のニュース番組「イブニング信州」の「極め人」に出演させていただきました。4月に着任してやっと3か月…。とても「極め人」と名乗れる状況ではありませんが、前館長の平賀さん、県立長野図書館のスタッフや、連携・協力してくださる方々が取り組んできたことを引き継いで、これからチャレンジしたいことについて、お話しさせていただきました。

番組内で取り上げられたトピックスの詳細情報や関連情報を、お届けしたいと思います。

「極め人」動画アーカイブで当日の番組がご覧いただけます

関連情報

「極め人」とは?「出演」のきっかけは?

信州出身の田中寛人アナウンサーが、信州ゆかりの人物に話を聴く、という番組です。田中アナウンサーも撮影隊の皆さんも、明るくフレンドリーな雰囲気で、楽しく収録に臨むことができました。

出演のきっかけは、「イブニング信州」の「テーマで読書!」でした。一つのテーマで三冊の本を紹介するというコーナーで、図書館スタッフがリレーで出演させていただきました。「テーマで読書!」が始まった2020年4月は新型コロナウイルス対策で図書館が休館していたため、Skypeによる遠隔撮影となったのですが、初回の撮影時にスタジオとして使ったのが、県立長野図書館3階の「信州・学び創造ラボ」です。

今回の「極め人」の撮影は、「信州・学び創造ラボ」を含め、全てのエリアのサービスが再開できた後に行われました。コロナ禍を経験した後だけに(まだ渦中でもありますが)、これからの新しい図書館のあり方について、掘り下げた取材をしていただけたのではないかと思います。

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歴史の中にある図書館の姿

番組は、県立長野図書館の歴史の重みが感じられる部屋から始まりました。

県立長野図書館の歴史を知る部屋

県立長野図書館は、1929年(昭和4年)に開館したのですが、ここには、1907年(明治40年)に創設された、当館の前身である信濃図書館の蔵書が展示されています。

また、戦時中に差押えの対象となった本も置いています。番組内では「発禁閲禁図書目録」1935年~1944年(昭和10年2月~19年7月)の現物、電子化された「目録」、目録に掲載された本の現物が、いずれも手に取れる形で展示されていることをご紹介しました。

電子化した「目録」はインターネット経由で見ることができます。「目録」に掲載された本のうち、「国立国会図書館デジタルコレクション」で本文が閲覧できる資料もあり、どのような内容の資料が発禁・差押えとなったのかをご覧いただくことができます。「戦時中の情報統制」、「国民の知る自由」、「図書館が果たすべき役割」等について、考える際の材料としていただけるよう、リアルとバーチャルを組み合わせた空間になっています。

「知ること」は、本を読んで知識をインプットするだけではない?

インタビューは、田中アナウンサーの「実は図書館が苦手だった」という打ち明け話から始まりました。「図書館では静かにしなくてはならない」という、窮屈さを感じていたそうです。

ところが、「信州・学び創造ラボ」は、とても開放的。「共知・共創」というコンセプトのもと、「ここでどんなことをしたいですか?」という問いとともに、ルールは使う人に委ねられています。

インタビューは「信州・学び創造ラボ」で

2階の一般閲覧室もユニークです。独自の分類が取り入れられ、2020年からは「Book Sprout」(スプラウト=芽)という、新しい発想が芽生えそうな本の展示が始まっています。

1階の児童図書室。絵本や児童書が借りられるのはもちろんですが、それだけではありません。「体験を貸し出す」というコンセプトのもと、双眼鏡や自転車(ストライダー)、ゲームなどの貸出も行っています。これらの道具類も、ただ貸し出すだけではなく、体験を通じて知るための、さまざまなプログラムが提供されています。

「知ること」が、一人で本を読むことだけではない、さまざまな拡がりをもっていることが実感できるのではないでしょうか。そして、「調べる」ツールを使ったり、「表現する(アウトプットする)」ことには、「情報リテラシー(情報を使いこなす力)」が必要だと思っています。

社会情勢的に人が集まることが難しい中、3階の「信州・学び創造ラボ」は、最後までサービスを再開することが叶いませんでした。そこで、集まらなくてもできる、人と人との繋がりの場を作ろうと、オンラインカフェを開催しました。初めてウェブのオンライン会議システムを使う人にも、気軽に参加していただきやすいような工夫を行っています。まさに、ラボ(実験室)的な試みだったと思います。

このように、司書の仕事は、時間と空間を越えて「人と情報をつなぐこと」「情報と情報をつなぐこと」「人と人をつなぐこと」だと思います。

以前は、「情報=紙で刊行されたもの」でした。今は、その多くがデジタル情報としても生産・流通されています。電子書籍は、大学図書館ではかなり導入が進んでいますが、コロナ禍をきっかけとして、多くの公共図書館でも導入が進んでいます。(6月の利用数が前年同月比で500%増という情報も耳にしました。)

一方で、図書館などが所蔵している資料を電子化して公開するデジタルアーカイブの取り組みも進んでいます。番組内ではご紹介できませんでしたが、2020年4月にリリースされた「信州ナレッジスクエア」は、「信州」という切り口で、ご自宅などに居ながらにして探索できる情報サービスです。みなさまの「知りたい」をきっかけとして、さまざまな学びの場面で、ご活用いただければと思っています。CULTURE.NAGANOに特集記事を書いていただいたので、ぜひご覧ください。

「巨人の肩の上に立つ」-オープンアクセスによって実現する「知る自由」

コロナ禍は、図書館のみならず、社会の多くの営みが「これまで通り」にはできないという状況をもたらしました。そんな中、図書館には何ができるでしょうか。

これまで大学図書館を中心に推進されてきた「オープンアクセス」は、一つのヒントになりそうです。ニュートンが言ったといわれる「巨人の肩の上に立つ」という言葉があるのですが、これは、人類の知の蓄積があるからこそ、そこに更なる知が積み重ねられ、研究が進み、人類の幸福に寄与できるという文脈で語られます。

すべての知の創造は、過去の蓄積の上で行われ、未来につながる。そうした未来に向けて、「極め(たい)人」としてチャレンジしたい…。「ピンチはチャンス!」を合言葉に、図書館のより良いあり方を、皆さまと共に考え、実践していきたいと思っています。

ピンチはチャンス!「極め(たい)人」

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