長野県図書館協会の新体制がスタートしました!

久しぶりの長野県図書館協会総会は、ハイブリッドで開催

 みなさま、こんにちは。県立長野図書館の森です。2023年6月22日、長野県図書館協会の年次総会が開催され、新体制がスタートしましたのでご報告します。この3年は、書面会議で終わっていましたが、今回は久しぶりのリアル開催です。コロナ禍の経験を踏まえてオンライン参加も標準化され、近年では稀なほど出席者が多かったのが、とても嬉しいことでした。

役員改選があり、新体制がスタートしました

伊東新会長、林副会長、依田新副会長

今年は役員改選の年で、新会長は、元塩尻市立図書館長で副会長の伊東直登さん。後任の副会長は、前佐久市立図書館長の依田緑さん。学校図書館からの副会長は、下諏訪町教育こども課の林尚江さんが続投されます。
伊東会長からは、「自分が何かするというよりも、現場を応援し、現場同士をつなぎ、現場と県民をつなぐことで、県民が豊かになること、そんな現場の黒子になれたら」というご挨拶がありました。これはそのまま、図書館が地域でどのような存在でありたいか、ということに呼応する考え方だと思います。

林副会長からは、「不易流行」という言葉が、そして依田新副会長からは「学校と公共、それぞれの経験を生かして」というご挨拶がありました。皆さまそれぞれの決意が語られ、新しい体制に希望が寄せられました。

前会長の宮下明彦さんは、上田情報ライブラリーの館長をご退職後、協会事務局長、副会長を歴任し、信州地域史料アーカイブを中心的に構築されるなど、長く県の図書館界を支えてくださいました。心から感謝したいと思います。
これからも、顧問として「信州横断講座」の企画・実施等、若い人たちも巻き込んだ取組に、ご尽力いただく予定です。

理事長としての意思表明(閉会のご挨拶から)

私からは、「理事長」という立場で総会の閉会挨拶をさせていただくにあたり、今一番「声を上げなくてはならない」と思っていることについて、述べさせていただきました。


皆さま、本日は総会にご出席いただき、ありがとうございました。

最近、新聞等でも話題になっていますが、5月31日付で、日本図書館協会から、「図書館非正規職員の処遇についてのお願い」が出されました。今、図書館の現場では多くの非正規職員がおられますが、これらの方々の働き無くしては、図書館の運営は成り立たないということは、皆さまにご賛同いただけるかと思います。
安定した雇用と良好な労働条件は、図書館職員に必須である、経験と知識の蓄積、社会への貢献にとって、なくてはならないものです。
AIを始めとする技術の進展や、激甚化する災害、少子高齢化など、大きな社会変化の中で、図書館を持続的に発展させていくことは、地域の持続的な発展につながり得るものです。そしてそのために、もっとも大切なのは「人材」です。

日本図書館協会からの提言がきっかけとなり、さまざまなメディアで取り上げられるようになりました。例えば、日本経済新聞6月15日付の「春秋」欄では、『司書名鑑:図書館をアップデートする人々』を引用し、公立図書館の76%が非正規雇用という現状を紹介しつつ、現在の図書館の役割が、本の貸出に留まらず、地域の記憶を記録したり、地域の集会所の役割を果たしたり、地元産業の強みをさらに伸ばす、地域独自の取組をしたりする様子が紹介されました。
県内でも、信濃毎日新聞のMGプレス、5月20日号のトップに、塩尻市立図書館のお二人が、日本図書館協会の認定司書に就任された記事が掲載されるなど、図書館司書の専門性、活躍を報じる記事が増えてきました。
今の状況を追い風と捉え、地域社会や、学校・大学の中になくてはならない、頼りにされる図書館像を実現していくためにも、各会員館の皆さまにおかれましては、職員の皆さまの処遇改善に、より一層のご配慮をいただきたく、お願い申し上げます。

長野県図書館協会は、同じ組織の上に、公共や学校、大学等がそれぞれ自立しつつ、こうして一堂に会して横のつながりが持てる、他にない強みを持っています。新しい体制になり、これからどのような姿を目指していけるのか、皆さまと共に考え、実践していければと思っております。本日が、そのスタートの日となりましたことを、皆さまと共に喜びたいと思います。
長くなりましたが、以上を持ちまして、わたくしからの閉会のご挨拶に代えさせていただきます。
本日は、本当にありがとうございました。

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