い~な 上伊那 2つのアルプスと天竜川からなる伊那谷の北部に位置し、雄大な自然に囲まれた上伊那地域。 この地域の自然、食、歴史や地域のがんばる人々など、私たち職員が見つけ、感じた上伊那の魅力と地域の活力を発信します。

い~な 上伊那

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子どもの自死をゼロに!~一般社団法人Yeretteの取組~

どすこい太郎です。

529人、これは令和6年に1年間で自ら命を絶った全国の小中高生の人数です。
1日当たり1.4人、1週間でおよそ10人の子どもが自殺している深刻な状況です※1。

自殺の原因として多いものとして、家庭問題や健康問題なども挙げられていますが、およそ半数は学校での問題をきっかけに自殺を選択しています。

特に、女性(女子)の自殺者はここ数年上昇しており、令和6年では全国で290名となっています。

長野県内の状況では、直近のデータがある令和5年には年間17名が自殺を選び、人口10万人当たりの自殺死亡率は、全国平均を長野県は上回っています※2。

 

令和7年10月1日(水)、伊那市立高遠中学校にて「SOSの出し方」をテーマに自殺予防に関する授業を一般社団法人Yeretteの荒井代表を招き行われました。


一般社団法人Yerette(伊那市)について・・・
自殺予防授業のほか、各家庭や保育所・学校に職員が出張して不登校傾向のある児童生徒やその保護者、学校などの関係機関職員への支援(アウトリーチ型支援)や、就労移行支援など幅広い支援を実施しています。詳細な内容はホームページで御覧になれます(https://www.yerette.org/)。


「SOSの出し方」に関する教育は、自殺対策基本法に努力義務として実施が定められており、文部科学省及び厚生労働省から、各学校や地域の実情を踏まえつつ、毎年1回以上実施するなど積極的に取り組むよう通知されています。

授業の中では、相手に相談すること、相談を受けることの難しさについて、それぞれの体験のほかワークショップを通じ「苦しいと感じる時、つらいと感じる時は周囲の大人、友人や家族、自分(荒井代表)でもいいので誰かに相談して欲しい。」といった説明がありました。
荒井代表が投げかける言葉に真剣に耳を傾ける子どもたち、その様子から自殺予防の小さな取組が世代を越え広がっていく様子が感じられました。

後日中学校から生徒さんの「生活記録」にあった今回の授業に関する感想が届きました。
「今日は5時間目のSOS講演会でストレスのもとになることと、ストレスの発散方法を見直しました。僕のストレスのもとはサッカーでシュートが入らなかったときとかうまくキックできなかったときで、そういうことを直さないといけないというプレッシャーがストレスになっているのかと実感しました。ストレスを発散するときは八つ当たりはいけないので運動とかやりたいです。」
自分自身のストレスの原因やそういったものを解消する方法の発見、今回の授業をきっかけに思い詰めることがないよう是非良い方法を見つけてほしいと思います。

私事ですが、高校時代の同級生を社会人になってから自殺で失っています。
自殺は決して他人事ではないという認識が社会に広がるとともに、それぞれの方がお互いを支え合い前向きに生きることができるようになってほしいと感じました。

※1
令和6年中における自殺の状況(https://www.mhlw.go.jp/content/001464717.pdf)
厚生労働省自殺対策推進室、警察庁生活安全局生活安全企画課(令和7年3月28日)

※2
子どもの自殺対策プロジェクトチーム会議第8回会議(https://www.pref.nagano.lg.jp/shippei-kansen/kodomo-pt.html)
健康福祉部疾病・感染症対策課(令和7年1月20日)

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