こんにちは!農地整備課です。
長い名称の研究会ですが、南信州地域市町村の農業農村整備事業担当者、土地改良区などから構成され、農業農村整備事業にかかる知識や技術の研鑽など、会員の資質の向上を図ることを目的としています。技術研修会に参加しましたので、その時の様子をお伝えします。
今回の研修会のテーマは、用水路や排水路に設置されているゲートの自動化や遠隔操作についてです。最近はゲリラ豪雨などが頻発化する傾向にあり、水路管理者には降雨時において、いち早く取水ゲートを閉めるとともに、水路の余剰水を速やかに排水し溢水による被害を最小限にとどめることが求められます。一方、用水路等の管理者である地域の担い手は高齢化により降雨時のゲート操作が困難になりつつあります。
今回は、①一定水位以上となった場合に自動に転倒し河川等に排水する「転倒ゲート」と②取水ゲート等の「遠隔操作」についての現地研修が行われました。
この写真は、穂高神社の脇を流れる矢原堰に設置された転倒ゲートが水位の上昇により自動転倒し、雨水が排水路に流れ出ている状況です。矢原堰土地改良区の説明では、「最近は混住化が進み住宅地や道路などからの排水が流入し、年に数回、転倒ゲートが作動する」とのことです。
ちなみに、矢原堰は安曇野の横堰(https://suido-ishizue.jp/nihon/07/04.html)のひとつで、江戸初期に開削された安曇野で最も古い横堰だそうです。(https://www.city.azumino.nagano.jp/site/mizumonogatari/2484.html)
研修では、長野県農政部の試験研究機関である野菜花き試験場の見学もさせていただきました。アスパラガスの新しい栽培技術(枠板式高畝災害)やきゅうりの養液栽培など最新の栽培技術を知ることができました。私は、ダリアの花もちを良くする研究が印象に残りました。知りませんでしたが、長野県のダリアの生産量は全国一位で、中でも南信州地域が最も栽培が盛んだとか。
これは、黒蝶(コクチョウ)という品種で、深いワインレッドのカラーリング、ベルベットのような質感、躍動的な花びらのうねりが特徴だそうです。ダリアの歴史を変えたヒット品種とのこと。
豊丘村役場の駐車場では、ゲートの遠隔操作・遠隔監視システムのデモンストレーションもあり、有意義な研修となりました。今後の防災対策に活かしていきたいと思いました。
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