信州魅力人

信州の魅力、それは長野県内で頑張るつくり手たちの魅力。そんな魅力人の想いをお伝えします

しあわせ信州 > 長野県魅力発信ブログ > 信州魅力人 > フジゲン(松本市)代表取締役社長 上條啓水さん > フジゲンの「フジ」は富士山の「富士」 …つまり「日本一」のギターをつくる

フジゲンの「フジ」は富士山の「富士」 …つまり「日本一」のギターをつくる

―実際につくる事にもこだわりはありますか。

画像4

「加工」に対しても非常にこだわりを持っています。フジゲンが50年間培ってきた技術が継承されています。
日本製として、とくに仕上がりは大切です。お客さんも非常に期待していますので、その期待にこたえる技術がフジゲンにはあると思います。


―「木材」「加工」にこだわっている姿は工場の様子からも伝わってきました。また、クルマの内装部品にも応用されている「塗装技術」もすごいですよね。

塗装は、本当に大変です。
木工技術、木材への塗装というのは、職人さん一人の人が技術を習得するのに非常に時間がかかるんです。
少なくても10年はかかる。色づけもセンスがないと、カッコいいギターにならない。カッコいいギターでなければ誰も欲しがらない。
たとえば、この色出し。このギターは縁取りを違う色で仕上げていますが、こうした縁取りや模様なども、職人さんがスプレーガンで吹き付けていくのです。

画像5

―絵を描くような感じ・・・本当に伝統工芸のような感覚ですね。

エレキギターは、工業製品でありながら工芸品でもある。工業と工芸の間の製品のようなものです。
たとえば、色彩ひとつみても職人さんのセンスが大切です。そのワザを持った職人さんたちが大勢いる・・・というのがフジゲンの「強み」になっています。

―楽器として「音」へのこだわりは?

当然、演奏する楽器ですから、弾く人が弾けば「音」が分かります。
実際フジゲンでギターを作っているのは、ギターが好きな人が多い。ギターが好きな人たちが全国から集まって、ギターを作っています。

画像6

そういう演奏者たちの感性で、どういうものだったら弾きやすいかを考えながら生産しています。
ギターを弾くのも好きな作り手たちが、日々研究しながら、どうすればもっといい音が出るのか、どうすればもっと弾きやすくなるのかを、今までの経験を踏まえてつくっています。
最近は、ギターが好きな若い人たちも多く入社してきているので、若い感性を取り入れていくこともこれから重要になってきます。


―ギターを「つくる」ことに関しては50年の歴史があるフジゲンですが、これまでは「つくる」こと中心で「売る」ことはしてこなかった。つまり相手先のブランド名でつくるOEMですよね。
でも10年程前に、ついにオリジナルブランドをつくりはじめた。

私たちのつくるギターの大半は、製造を中心とした「OEM生産」、フジゲンにとってのお客様である他のブランド名での製造が中心でした。
しかし、10年前に自社ブランドをスタートしました。まずは国内、3年前に海外に進出し、今は国内外での自社ブランドの確立に努力しているところです。

―海外でのエレキギター市場は、これから広がっていく?

海外市場はどんどん広がっています。
中国や東南アジア、インドネシアとか、ギターが好きな人がいっぱいいるんです。中国でもエレキギターを弾く人たちが増えているので、市場はどんどん増えていくんですね。
音楽は世界共通の言語です。ブラジルもそうだし、ロシアもそうだし、中国もそうだし、インドネシアもそうだし、そこに参入していきたいと思っています。

―メイドイン・ナガノ。長野県でつくられたギターが世界中で演奏される、という日が来るかもしれませんね。

そうですね。
フジゲンのギターが世界中で音楽を奏でてくれることを目標に、メイドイン・ナガノ、メイドインジャパンとして、フジゲンのブランドを世界中に広めていきたいと思っています。

画像7

1 2 3

このブログのトップへ

このブログや記事に関するお問い合わせ窓口

営業局
TEL:026-235-7249
FAX:026-235-7496