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戦争を知らない世代が、それでも語りつづけるために(FMぜんこうじ「図書ナビ」第40回)




みなさま、こんにちは。県立長野図書館の森です。FMぜんこうじの「ひるどきもんぷらワイド」、 2026年8月11日(火)に放送された「図書ナビ」コーナー、第40回目の内容をご報告します。オープニングの一曲は、夏休み!ということで、「ナースのお仕事 ザ・ムービー」から、朝倉いずみ(観月ありさ)の「VACATION」でした(YouTube)。オリジナルは、コニー・フランシス「ヴァケイション VACATION」(YouTube)で、日本でも沢山カバーされていますね。

夏休みの図書館いかがですか?





中川さん:夏休みの図書館はいかがですか?夏休み企画「ナツとしょ2026」も好評のようですね。
:おかげさまで、長野県公式LINEで広報していただいたら、バックヤードツアー(普段は入れない書庫の中を探検するツアー)は、あっという間に満員御礼となりました。
謎解きゲーム「図書館探検大作戦」も、子どもたちが元気いっぱい、図書館の中を駆け回って、百科事典の『ポプラディア』を駆使して謎解きを楽しんでいました。
ちょっと冷静に考えてみると、「図書館の中を駆け回って」、というのは「あれ?」という感じかもしれませんね。「図書館の中では静かにするもの。ましてや駆け回るなんて!?」
…でも、そこはスタッフが動線を作るときにいろいろ工夫しているし、子どもたちも、静かな場所に入っていく時は、そーっと静かにしてくれる子が多くて、誰も迷惑そうにはしていないんですよね。こういう雰囲気は、県立長野図書館ならではかもしれません。
中川さん:子どもたち、えらいですね!ちゃーんと、分かって行動してくれているんですね!
:そうなんです。バックヤードツアーと謎解き大作戦は終わりましたが、夏休み特設コーナー:みんなの知りたいをおてつだい、自由研究に関する本の展示は、8月30日(日)までやっています。お気軽にお立ち寄りください!

8月は戦争について考えたくなります





:8月は、広島、長崎への原爆投下、終戦と、戦争に関わるニュースが多い月ですね。そこで、今日は「戦争を知らない世代が、それでも語りつづけるために」ということを考えてみたいと思います。
このテーマ、実はすごく悩みました。昼どきにラジオを聴いていらっしゃるリスナーの皆さまにとって、重すぎる話題ではないか…と。でも、戦争や原爆のことを直接知る世代が、どんどん少なくなっていることに危機感を覚えて、つらい気持ちを持ちながらも、使命感で語っている方がおられること。そして、直接体験したわけではないけれども、途絶えてしまわないように、自分ができる形で語りづけようといている人たちがいることを、図書ナビコーナーの時間をお借りして、お話させていただきたいな、と思いました。
戦争を知らない世代が、それでも語りつづけるために」というのは、講談社で新しく出版された、2冊の本を紹介するフレーズです。縁あって、講談社の新刊に、「司書からの感想を100文字で書く」というお題をいただきました。今日も持ってきたんですが、「プルーフ」とか「ゲラ」と言われる編集途中の形で読ませていただいたんです。編集者の方たちとのやりとりで、一冊の本が作られるプロセスを、垣間見させていただきました。
中川さん:これが刊行前の原稿なんですね。分厚いですね3cmくらいありそうです。

どうして『せんそうって』話しづらいんだろう?





:1冊目は『せんそうって』という本です。日本各地で哲学カフェをおこなっている永井玲衣さんが、写真家の八木咲さんと共に企画したプロジェクトで、実際に語られた言葉を綴ったドキュメンタリーです。広島や沖縄をはじめ、全国で、対話やフィールドワークを行い、教科書で「歴史」として学ぶだけでは出会うことのできなかった、たくさんの声に出会ったそうです。「せんそうって」には、どんな言葉が続くのでしょうか…「せんそうって」絶対だめだよね、「せんそうって」…避けられないの?いろいろあると思います。この本の中でも、「自分の言葉」を探す活動が、文章と写真で表現されています。
私が、『せんそうって』に寄せた感想は、こんな感じの文章でした。
「長崎で生まれ育った。8月9日にはサイレンが鳴り、黙祷した。上京して当たり前ではないことを知った。「戦争」に相対すると心が怯む(ひるむ)。誰かと話してみたいけれど、憚られる(はばかられる)。ずっと、なぜだろうと思っていた。この『せんそうって』という本を通じて、少し向き合いやすくなった気がする。」

私は、長崎の生まれ育ちです。毎年8月9日には、原爆が投下された時刻である午前11時02分にサイレンが鳴り、平和祈念と慰霊のため、1分間の黙とうを捧げます。
高校を卒業して上京したのですが、その日、サイレンが鳴らなかったことに驚きました。サイレンを鳴らすのは、地域に特有のことで、全国共通ではない、当たり前のことではない、ということに気が付いたんですね。
何となく、このことを話題にするのも憚られて、ずっとモヤモヤしていましたが、この本を読んで、少し向き合いやすくなりました。
中川さん:実は、ちょうど一昨日、テレビを見ていたら、同じことを話された方がいました。「あれ、鳴らないんだ」と驚いたそうです。全国共通だと思っていたら、そうじゃないんだ、と。そして、不思議ですよね。どうして「話しづらい」って思ってしまうんでしょうか。不思議なんだけれど、でも分かってしまう気もします。
森:テレビでも話題になっていたんですね!そう。なぜだか「話しづらい」と思ってしまう。このことも含めて、今日、図書ナビで話題にさせていただけて、良かったです。

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