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ステップバイステップ:一歩ずつ(FMぜんこうじ「図書ナビ」第10回)

『にげましょう』

『にげましょう』

アウトドア用のグッズ(コンロや寝袋など)が、いざというときの防災グッズにもなりますよね。アウトドアクッキングも、なるべく電気やガスを使わずに、それでいて美味しく!普段から慣れておくという本も出ています。こうした、実用的な本が、図書館にはたくさんあります。
この間、知り合いの人が言っていたんですが、世の中、たくさんの本が出ているので、図書館でいろいろ読み比べて、自分に合う本を決めて、それを買うようにしている、と仰っている方もいました。

中川さん:なるほど、どんな本があるのかを図書館で読んでみて、「これは手元に置いて繰り返し読みたい、書き込みしたい」というのは買うっていうの、良いですね。

今日のおススメ本は?――物語の世界にどっぷり浸り、物語に出てくる食べ物も楽しみたい!

中川さん:今年最初のおすすめ本は何でしょうか?リスナーの皆さんも、楽しみにしてくださっているんですよ。

:ありがとうございます!今回は、上橋菜穂子さんの『守り人』シリーズをお勧めしたいと思います。

『守り人』シリーズ1冊目の『精霊の守り人』と『バルサの食卓』

『守り人』シリーズ1冊目の『精霊の守り人』と『バルサの食卓』

NHKでドラマ化されたファンタジー小説で、綾瀬はるかさんが、かっこいい女用心棒の”バルサ”という主人公を演じました。第1巻の『精霊の守り人』では、ある国の王子が川に落ちたところをバルサが助けます。実は、王子には精霊の卵が体に宿っていて、その精霊は魔物で、国に害を及ぼすと考えられていました。それで、父親である帝から暗殺されようとしていた・・・という話から始まる物語です。

ファンタジーではありますが、国の中の争い、国と国との争いといった政治の話も出て来るし、異世界と行き来しながら、災害を予見し、人々を守ろうとする呪術師や星読博士、貧しくてもたくましく生きる子どもたち等、壮大な世界観のなかで、よりよく生きようとする人々が描かれています。
そしてどんなときにも、その土地ならではの「美味しい食べ物」の話が出てくるんです。『バルサの食卓』っていう、物語に出て来た食べ物の本も出ているんですよ。

中川さん『守り人』というシリーズの本に出てくる食べ物が、『バルサの食卓』という本を見ると作れちゃうんですね?

森:はい!全10巻の長い長い物語ですが、はじめの一冊だけでも十分面白いので、ぜひ手に取ってみていただければと思います。

今年一年、図書館にとってどんな年になりそうでしょう?何か目標や、特に行いたい事などありますか?

:そうですね。昨年の漢字一文字は、協力、協働の「協」でしたが、今年は…「準備」の「備」、「備える」かなぁ。
誰にでも、どんな時でも、寄り添える図書館でありたい。そのために、いろいろなことに「備えて」いけたら…と思います。「ステップバイステップ」、「一歩ずつ」ですね。

中川さん:先日ある人が「慮る(おもんばかる)」の「慮」という話をされていて、ちょっと素敵だなと思っていたんです。「備える」の「備」。大切ですね。

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