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大切な人に本を贈りませんか?(FMぜんこうじ「図書ナビ」第9回)

今日のおススメ本は?「寒い冬にも心が温かくなれる本~遠い国々にも想いを馳せたい~」

中川さん:今日のおすすめ本は何ですか?

:今日は二冊、持ってきました。一冊はさっきご紹介した特装版の岩波少年文庫の一つ、ロシア生まれのマルシャークによる戯曲『森は生きている』。もう一冊はウクライナ民話の『てぶくろ』です。

中川さん:『てぶくろ』は、ロシアがウクライナに攻め込んだ時、話題になりましたよね。この表紙、印象に残っています。

:そうですね…。もう2年近くも戦争が続いていて、想いを馳せたいと思って選びました。

『森は生きている』と『てぶくろ』

『てぶくろ』は、雪の森の中で、おじいさんが手袋を落とすと、ネズミや蛙、うさぎなど、小さい動物たちがやってきて、中に入るんです。ところがだんだん、キツネやイノシシ、オオカミなど、大きい動物たちもやってきて。えー、食べられちゃうんじゃない?って心配するんですが、みんな仲良くぬくぬくして。幸せな気持ちになれる絵本です。

実は、戦争って、攻められている国の人たちはもちろんですが、攻めている国の人だって辛いのではないかと思うんです。

それで、ロシアのお話も持ってきました。『森は生きている』も冬の森が舞台です。真冬に、「春に咲く花」マツユキソウを探してこいと意地悪された女の子が、森の中で不思議な体験をする物語。「マツユキソウ」ってどんな花なんだろう?と思っていたんですが、「スノードロップ」という雪のしずくのような形をした白い花があって、これのことではないかという説があるんですよね。

中川さん:「スノードロップ」…そういう説明を聞くと、なんだか具体的に想像できそうです。

:知らない花や、食べたことがない料理を想像するのは、外国の本を読む醍醐味でもありますね。

中川さん:さきほどの、攻めている側も辛いのではないかというお話ですが、私はロシアのお友達がいて、戦争が始まったとき、どんな気持ちだろうと思いました。

:具体的に何かが出来るわけではないけれど、想いを寄せたいですね。

全国公共図書館研究集会(児童・青少年部門)

全国公共図書館研究集会(児童・青少年部門)

図書館からのお知らせ、何かありますか?

:はい!今週の木曜日、12月14日に、全国の図書館の人達が集まる研究集会があります。テーマは、「図書館から世界の窓を開こう」。児童・青少年の皆さんに、どんな図書館サービスが届けられるか考える場なんですが、児童書作家の杉山亮さんの講演があって、どなたでも参加可能です。

中川さん:それは嬉しいです。12月14日(木)、13時~場所は、長野市若里公園にある、県立図書館近くのホクト文化ホールですね。

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