2013.05.30 [ILOVE信州]
“静かな星空の下 子どもが子どもになる暮らし”(2)
静かな星空の下 子どもが子どもになる暮らし(2)
~未来のメダリストは松川町育ち~
「I♥信州」は、長野県外から信州へ移住された方に、移住のきっかけや信州での暮らしの様子をお伺いし、長野県の魅力をさらに伝えていこうというコーナーです。
宮尾さんご家族(写真提供:宮尾竜平さん)
第11回目のI♥信州は、大阪府枚方市から下伊那郡松川町に移住された、宮尾竜平さん。
前編では、宮尾さんが松川町に移住するまでの経緯をお聞きしました。
◆前編はこちら
後編では、森林セラピーガイドの取り組みや、宮尾さんが松川町でこれから叶えたい夢、信州へ移住を考えている方に向けてのメッセージなどご紹介します。
■心身ともに癒される、森林のちから
宮尾さんが移住された下伊那郡松川町、町営施設「信州まつかわの里 清流苑」の周辺には、「清流とおよりての森」があります。
今年、この「清流とおよりての森」が、NPO法人森林セラピーソサエティから「森林セラピー基地」に認定されました。
長野県内で「森林セラピー基地」「森林セラピーロード」に認定されている森は、上松町や佐久市、飯山市など松川町を含めて9ヵ所あり、全国でも長野県は最も多くの森が認定されています。
宮尾さんは、この森林セラピー基地である「清流とおよりての森」を案内する、森林セラピーガイド。
森林に入る前にストレス度をチェックし、森に入ることでどれだけストレスが軽減するか、など科学的な観点から説明をしながら森の中を一緒にガイドして歩きます。
森の中には、足の負担を軽減でき、車イスでも入れるようにウッドチップが敷き詰められた遊歩道が整備されており、緑の光をたっぷり浴びながら散策することができます。
木々の香りやパワーを体の中に取り込んで、心も体も癒される・・・まさに“癒しの森”です。
森林セラピーガイドの資格を持つ宮尾さんのガイドで、森の中を散策します。
清流には、ホタルのエサとなるカワニナを放ち、「ほたるの里」を整備。
ホタルの季節を迎えるこれから・・・辺りにはたくさんのホタルが飛び交うことでしょう。
宮尾さん:「森林セラピー基地には今年認定されたばかりなので、コースなどいろいろと整備中のところもありますが、森林セラピーと絡めた宿泊プランもこれから作っていこうと考えています。
松川町は夜がとても静かです。地元の方々からすると、これがずっと当たり前のことなんですが、
都市部に出かけて、夜帰ってきたときに、暗くて静かでいいなぁと思います。
あたりが暗いと星がすごくキレイに見えるので、清流苑の宿泊プランには、夜にお客様を片桐松川ダムまでご案内して、星座や星の解説をしながら星空を観察するというプランもあります。」
暗闇に輝く星を見ながら過ごす静かなひととき・・・。
信州での星空が日々の喧騒を忘れさせてくれます。
現在、清流苑近くには「ほたるの里」も整備中。これから初夏を迎える松川町に新たな風景美スポットが加わりそうです。
■松川町出身のメダリストを育てたい!
子供たちへの指導に熱が入ります。
(写真提供:宮尾竜平さん)
現在、宮尾さんは松川町の公民館で行われている柔道教室で、週3回、子供たちに柔道を指導しています。
学生時代からずっと柔道に励み、移住する前の大阪でも道場で指導していたほどの腕前を持つ、宮尾さん。
ご自身のお子さんを含め、約10名の子供たちを指導しています。
宮尾さん:「柔道の楽しさを教えるというより、どちらかと言えば、一番を目指して取り組んでほしい。全国といわず、目指すはオリンピックの金メダル!自分の手で、松川町からメダリストを輩出したい、というのが大きな夢です。」
宮尾さんの厳しくも愛のある指導の元、生徒たちは着々と力をつけています。
さらに、自然の豊富な松川町に移住してきてから宮尾さんのお子さんたちにも変化がありました。
未来のメダリスト!
(写真提供:宮尾竜平さん)
宮尾さん:「大阪で生活していたときは、口癖のように“危ない” “走るな”と子供たちに注意していたのですが、こちらに来てからはまず言わなくなりました。
自分の子供たちには、仕事で忙しいという姿をずっと見せていたので、親の顔色を伺って、話しかけていいかなと思わせてしまったところがあったかなと思います。叱りというか注意から接していたところがあったので、申し訳ないことしてたなと・・・。こちらに来てから、子供たちがみんな伸び伸びとしている姿を見たり、子供らしい発言が出ているのを感じるので、子供本来の姿が見えているなと思います。
子育ての環境としてとても良い所ですね。」
柔道を教えるのがとても楽しい!といきいきとした表情で語る宮尾さん。
松川町出身のメダリストが誕生するのは、そう遠くない未来かもしれません。
■信州へ移住を考えている方に向けてメッセージ
最後に、宮尾さんに信州への移住を考えている方に向けてのメッセージをお聞きしました。
宮尾さん:「今まで生活したことがない所に移住するということは、初めは抵抗や悩みがあると思いますが、長野県は自然も豊かで、ゆっくり考える時間も十分ありますので、来てみてから考えるのでも遅くないかなぁ、と思います。
今、都市部に住んでいる方は、買い物するところや病院などの施設の場所、行動手段など、都市と比べるところや戸惑うことがたくさんあると思いますが、住んでいくうちに時間が紛らわせてくれます。」
宮尾さん:「本当に“住めば都”で長野県に来たからには景色をゆっくり眺めてほしいです。
松川町、特に私の住んでいるところは、南アルプスが最高に良く見えるんです!
何事にも動じず、どっしりと構えている山を見ていると、自分の心の中にある想い・ポリシーは揺らぐことがないようにしよう、と感じさせてくれます。
刺激のある生活は、向上心を持つという意味では良い面もありますが、あれもいい・これもいいとなってしまうこともあるので、自分の中の芯の部分は動かないようにしっかりと持っていたいですね。」
これからずっと長野県で暮らしていく、という宮尾さんの力強い言葉がとても嬉しく、また頼もしく感じました。時計の針が少しゆっくりと進んでいるように感じられる松川町で暮らす、宮尾さんの田舎暮らしはまだ始まったばかりです。
・信州まつかわ温泉 清流苑 http://www.seiryuen.jp/
●長野県では、東京・有楽町に「長野県移住・交流センター」を開設し、県内各市町村とも協力しながら移住に関する取り組みに力を入れています。
また、平成25年5月27日(月)に、名古屋・栄、大阪・梅田に「移住・交流サポートデスク」を開設し、
中京圏や関西圏からの移住をサポートをしてまいります。
信州への移住に関心のある方はお気軽にご来場ください。
長野県と参加市町村が各地域の魅力を伝える、信州田舎暮らしセミナーが6月に、東京と名古屋で開催されます。
【信州田舎暮らしセミナー“東京”】
◆日時 : 平成25年6月8日(土) 13:00~16:00 (受付開始 12:30)
<参加自治体:長野県、小諸市、佐久市、小海町、北相木村、南相木村、立科町>
◆会場 : NPO法人ふるさと回帰支援センター
(東京都千代田区有楽町2-10-1 有楽町駅前 東京交通会館6階)
◆プログラム : ※全体説明(セミナー)と個別相談会を同時開催します。
会場内の移動及び入退室はいつでも可能です。
【信州田舎暮らしセミナー“名古屋”】
◆日 時:平成25年6月15日(土) 13:00~16:00 (受付開始 12:30)
<共同参加市町村:長野県、上田地域定住自立圏(上田市、東御市、長和町、青木村)、茅野市、飯島町、売木村、大町市、信濃町>
◆会場 : 中日ビル6階 第1、2会議室
(愛知県名古屋市中区栄4-1-1 中日ビル6階)
◆プログラム : ※全体説明(セミナー)と個別相談会を同時開催します。
会場内の移動及び入退室はいつでも可能です。
各セミナーの詳細・申込等はこちらから >> http://www.rakuen-shinsyu.jp/event
移住に興味を持たれている方や信州を知りたい方など多くの皆様のご参加をお待ちしております。
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