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「信州デジタルコモンズ」が「デジタルアーカイブジャパン・アワード」を受賞しました

そんな時は、リクツ抜きに、まずは遊んでみてください。例えば、今年、2022年(令和4年)に御開帳があった「善光寺」をキーワードにして検索してみましょう。

すると、240件もヒットしました(2022年8月26日現在)。その中から、1900年(明治33年)発行の「信州善光寺境内全図」をクリックしてみると、絵地図が出てきました。🔍マークで拡大すると、細かい字や通りを歩く人の姿を見ることもできます。解説を読むと、「江戸時代の境内の様子と比べても、この絵図作成当時には多くのお店が並んでいたことがわかる」んだそうです。

ちなみに、1900年は、御開帳が行われた年でした。今年の御開帳でも境内マップが配られましたが、明治時代や江戸時代にも、善光寺参りをする人たちのために、特にお客さんが増える御開帳の年には、絵地図が発行されていたのかもしれませんね。

どうですか?もっと調べてみたくなりませんか?(笑) こんな風に、今と昔を比べて地域のことを深く知ったり、夏休みの課題で取り上げたり、誰かとちょっとした話題にしてみたり、気軽に使ってみていただけると嬉しいです。

そして実は、図書館や博物館、美術館で持っている資料をデジタル化して公開することに加えて、皆さんご自身がお持ちの地域の記録も、「信州デジタルコモンズ」に入れて行きたいと考えているんです。

例えば、松本で始まっている「まつもとフィルムコモンズ」では、個人が撮影した8mmフィルムをデジタル化して、みんなで協力し合って新しい地域映画を作る取組を行っています。デジタル化したデータを保存したり、みんなが使えるような形で公開するには、どうしたらいいの?という時に「信州デジタルコモンズ」を思い出してもらえたら・・・。こうした市民活動などと連携することも、これからの視野に入れていきたいと考えています。

これまで関わってくださった皆さまから頂いたメッセージを、一部ご紹介させていただきます。

  • 平賀前県立長野図書館長からのエール:
    • 等しく制約なく情報を手にするということ以上に、重きを置かなければいけないことは、一人ひとりが創造的に情報を創造・編集し、発信共有するというプロセスである。真の取り組みはこれからだ。情報という結果・成果ではなく、記憶を記録し分かち合うプロセスこそ確かなものとしたい。
  • 信州大学大学史資料センター福島先生からのエール:
    • 10年以上前に「信州デジくら」を立ち上げ、予算が続く限りで中断した事業が、県立図書館を中心に再構築、すばらしいコンセプトへの発展を果たされたことを、ともに喜びたいと思います。こうした事業は10年程度を見通してリレーできる体制が必要です。アーカイブに関するさまざまな取り組みが、次第に輪になって、その輪がどんどん重なっていく姿を展望できるところに来た感じですね。
  • 渡邉前信州大学附属図書館長からのエール:
    • 信州の知を幅広く蓄積し、利活用していくデータベースとしての「信州デジタルコモンズ」。素晴らしいです。構築に関わってこられた方達のご苦労が、受賞というかたちで評価されたことは、とても大切なことだと思います。今後は、知の連携フォーラムに関わってきた県有施設や大学はもちろんのこと、市町村施設との連携も必要になってくるでしょうか。「信州デジタルコモンズ、無茶苦茶面白いなぁ」と、アクセスした人たちがドキドキするようなものになることを期待していますし、何かお手伝いできることがあれば、とも思っています。
信州にお住いの皆さん、信州にルーツのある皆さん、そして信州を訪れたことがある皆さん、お一人お一人の思い出が、「地域の記憶」として「記録」されて行き、それをまた誰かが「活用」して新しいコンテンツが生まれる・・・。時間や空間、世代を越えた「知の循環」が日常的に起こる「共知・共創の広場」になれるよう、これからも県立長野図書館は、皆さまと共に歩んで行きたいと思っています。
これからの、皆さんのさまざまな活動において「信州デジタルコモンズ」、そして「信州ナレッジスクエア」を「知ること」や「創ること」に、ぜひご活用ください

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