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「桶(おけ) ふるさとの山と木と人ー150年の循環」*信州 山の日企画展(2)*

「信州 山の日」企画展 「信州 地図で読むふるさとの山―まち・ひと・くらし」シリーズ第2回。

今回は「桶(おけ)」をご紹介します


現在、ロビーに展示中のこの桶。

味噌桶なのですが、前回ご紹介した巨大地図と同様、これも巨大なのです

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この巨大味噌桶はマルコメ株式会社からお借りした貴重な品。

日本木槽木管株式会社製造の、県産スギ製で、金属のタガで締められている新しい形の仕込み桶なのです。試験的にマルコメ株式会社に導入されるそう。

 

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桶の内部は漆が塗られています。木目が美しい。

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これが金属製のタガ。これで何箇所もぎゅうぅっと締めています。

そのため、下部ほど細くなる従来の桶と違って、上から下までほぼまっすぐの形状にできるのだそうです

 

ところで、「なぜ山の日の企画展に味噌桶?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
その理由には、ふるさとの山と木と人をめぐる素敵な物語があるのです

 

かつて造り酒屋や味噌屋で木の桶が使われていた昭和30年代(1960年代半ば)の頃まで、桶は世代を超え、150年を超えて使われる道具でした。

桶屋はふるさとの山の木材を使い、まず造り酒屋に桶を納めます。そこで桶は15年ほど使われた後、醤油屋に譲られました。そこで50-60年使われた後にさらに味噌屋のもとへ行き150年も使われたのです。

醤油や味噌をつくるには古桶で十分で、むしろ桶に残るほのかな酒香が好まれたという話もあります。塩分が強い味噌や醤油に使うなら、ちゃんと手入れすれば、桶は数世紀ももつものなのです。

山主―木こり―桶屋―酒屋―醤油屋―味噌屋の世代を超えた循環的な自然と人との関係、ふるさとの山とともにあった暮らしは、今や大きく変わりました。こうした「道具」からも、今再びふるさとの山のことを考えたいものですね

 

ところでこの巨大味噌樽。大きさも見事ですが、素材であるスギの良い香りをロビーいっぱいに満たしてくれています

癒されるこの「匂い」はブログではどうしてもお伝えできないので、ぜひ直接確かめにご来館ください

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