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しあわせ信州部門 部門賞 「co:do」

信州ブランドアワード2021
しあわせ信州部門 部門賞 「co:do」

長野県で誕生し育まれた優れたブランドを表彰する「信州ブランドアワード」。
「ゼロカーボン」がテーマの「しあわせ信州」部門と「NAGANO GOOD DESIGN」部門の各部門の大賞を受賞した2社を、各部門賞の中より4社をご紹介します。

 


【しあわせ信州部門 部門賞 2021テーマ「ゼロ・カーボン」】
「co:do」(フレックスジャパン株式会社)

フレックスジャパン株式会社 櫻井 太河さん

 

縫製工場を有するアパレルメーカーとして、大量生産・大量廃棄からの脱却が求められる今、取り組むべきモノづくりとは。そんな問いから産声をあげた「co:do」。

1940年に創業し、国内のドレスシャツマーケットで20%以上のシェアを誇るフレックスジャパン株式会社の新しいファクトリーブランドです。

「故きを温ねて新しきを纏う」

温故知新、この有名な故事成語を基にした「故きを温ねて新しきを纏う」というブランドスローガンを掲げ、完成した第一号が半纏(Japanese short coat)です。

素材や原料がエシカルであることが「co:do」の約束のひとつ。

この半纏には、愛知県一宮周辺の繊維産地である尾州で、50年以上も前から取り組まれている毛七(けしち)という再生ウールが使用され、デザインには、日本人になじみやすい伝統的な半纏を現代的に解釈し、流行り廃りに囚われない新たな価値観が付加されています。


半纏(Japanese short coat)

 

スラッシュキルトファブリックも「co:do」の注目アイテムのひとつ。

フレックスジャパン本社工場でオーダーメイドシャツを作る際に出てしまうハギレや廃棄予定の布などが、手間隙をかけて独特の色味や風合いを持つ素材となり、ポーチやブックカバーへと生まれ変わります。

「サーキュラーエコノミー(廃棄せず循環させるモノづくりの仕組み)が叫ばれていますが、昔から良いものは再生・修復されて受け継がれてきました。そういったものには、デザイン的な普遍性も備わっているんです。「co:do」を纏うことが、いいものを長く大切に使うという大切なことに改めて気付くきっかけになれば。そんな思いで商品を展開しています」
とプロジェクトの中心メンバーである櫻井太河さんは語ります。

長野発のブランドとして

「co:do」に共通する特徴が、アパレルメーカーの矜持ともいえる丁寧な縫製と、存在感を放つワンポイントのアクセント。

半纏のボタンには松代焼(長野市松代町)の陶器ボタン、袈裟をモチーフにしたモンクバッグ(Monk bag)には黒姫高原アファンの森の間伐材を原料に南木曽町の組子細工の工房で作られた木の輪、そしてブランドタグには飯山市の内山紙と、長野県の伝統工芸品が随所に使われています。

「移住してきて、すごく感動したのが、野菜の美味しさや美しい景色、澄んだ空気、そして住みやすい環境でした。だからこそ、長野の暮らしが感じられる、長野だからこそできるという特別な1着を作りたいんです」

そんな櫻井さんの思いが長野県らしさの象徴ともいえる伝統工芸品で表現されています。

「伝統工芸品は、いろいろな面で「co:do」のコンセプトを体現した存在。だからこそ、ファッションというフィルターで見てもらいたいと思っています」。


プロジェクトの中心メンバー 櫻井太河さん

今回の信州ブランドアワードでは、培った縫製技術を活かして廃棄されていた衣服を新たな視点で再生し、再利用するという点でゼロカーボンを推進しているだけでなく、ファッション性やデザイン性からも、限りある資源を大切にするというメッセージ性を感じられるということが評価され、しあわせ信州部門の部門賞受賞となりました。

「co:do」の名前の由来は3つ。心臓の「鼓動」、古い道の「古道」、そして「作り手と使い手が共に、より良い未来を形作るというco(ともに)do(行う)という思いが込められています

生産者とともに、その先へ

ストーリー性のある素材を用い、伝統を守りながらも新しいものとして世に送り出すことが「co:do」のコンセプト。素材選びにあたっては、実際に産地に出向き生産者と対話し『co:do』の理念に共感してもらった上で、一緒に作り上げていくそうです。
「ビジネスである以上、お互いに有益になることが絶対条件ではあるんですが、それだけじゃなくて、全国各地の繊維素材で、互いワクワクするような、未来に残すべきもの繋ぐべきものをつくって、「co:do」ブランドを育てていきたい」と櫻井さんは展望を語ります。

 


コラム:先輩社員から見た「co:do」プロジェクト


北沢一憲さん(入社39 年目)

 

「若手の社員の柔軟な発想を取り入れたいという弊社社長の思いがあり櫻井を中心に20代後半から30前半ぐらいの若手社員が集まりました。色々な社会経験を積んで中途で入ってきた社員など、幅広い人材が集まって、「co:do」という企画が立ち上がりました。我々のようなずっとこの会社だけにいた人間からは、なかなか出てこない独創性や、アイデアが随所に盛り込まれていて、先輩社員としても、今後どんなものが出てくるかなと大きな期待を持って見ています」

と入社39 年目の北沢一憲さんが話すように、先輩社員からも「co:do」のメンバーは頼もしい存在です。

※この記事は2022年5月時点の情報です。取扱商品等は変更になっている場合がございますので、ご了承ください

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